地球上に現在6つあるとされる大陸。しかし、もう一つ、オーストラリアの東からニュージーランドの海域に"Zealandia"(ジーランディア)と呼ばれる地球で7番目に大きな大陸が存在しています。ジーランディアは、そのほとんどが海の中にある水没大陸です。超大陸ゴンドワナが分裂する際に薄く引き伸ばされ、海に沈んでしまったと考えられています。この「失われた大陸」を掘削し、大陸分裂の謎を解き明かす、新たな計画「ロードハウライズプロジェクト」が動き出しています。
ロードハウライズには、ゴンドワナ大陸東縁の分裂期の白亜紀リフト堆積盆が発達しています。地球深部探査船「ちきゅう」によるライザー掘削で、このリフト堆積盆を掘り抜き、堆積物を解読することで、白亜紀におけるゴンドワナ大陸東縁の分裂・沈降過程と火成活動、そして南半球の高緯度海域における海洋環境変動の解明を目指します。
図1 掘削点
図2 掘削候補地点周辺の地震波反射断面図。水深2000mの海底から深度約2300〜3500mのライザー掘削を計画しています。上部に新生代の堆積物、中部に後期白亜紀の堆積物、下部にリフト形成前の中期白亜紀以前の堆積物の存在が推定されています。
2014年9月 | 海洋研究開発機構と豪州地球科学研究所(GA: Geoscience Australia)が包括連携覚書締結 |
---|---|
2014年10月 | IODP掘削予備提案書を提出(IODP 871-Pre) |
2015年1月 | IODP科学評価委員会による予備審査通過 |
2015年4月 | 国際ワークショップ@シドニー |
2015年7月 | 海洋研究開発機構と豪州地球科学研究所がロードハウライズプロジェクトの合意書を締結 |
2015年8月 | 国際シンポジウム&ワークショップ@東京 |
2015年10月 | IODP掘削提案書を提出(IODP 871-CPP) |
2016年3月-5月 | 第一次地球物理事前調査実施(深海調査研究船「かいれい」) |
2016年4月 | IODP掘削提案書改訂版を提出(IODP 871-CPP2) |
2017年1月 | IODP科学評価委員会による最終審査通過 |
2017年3月 | Chikyu IODP Boardにより「ちきゅう」プロジェクトとして認定される |
2017年11月-12月 | 第二次事前調査実施(深海調査研究船「かいれい」) |
2020年以降の掘削実施を目指して準備中。