2012年7〜8月に正のインド洋ダイポールモード(IOD)が急速に発達しました。このためインドでは干ばつが軽減される一方、乾季の東アフリカでは洪水の可能性が高まっています。IODはジャバ―スマトラ沿岸の海面水温が平年以下になることで特徴づけられますが(図1)、今回のIODは3年ぶりです。前回のIODは2006〜2008年に3年連続して発生し、これはIODの歴史的記録の中でもかつて起こったことのない異常な状況でした。今回のIODの発達に伴いインドネシアは干ばつに見舞われ、東インド洋からの水蒸気発散は北西太平洋で収束し、フィリピンに平年以上の雨を降らせました(図2)。それが今度は日本周辺に大気の沈降をもたらし、2012年夏の後半の猛暑をもたらしました。

Global SST anomalies

図1. 7〜9月の全球の海面水温偏差

Global OLR anomalies

図2. 7〜9月の全球の外向き長波放射偏差。負の偏差は平年以上の降水を伴う。

2012/10/10