実施年度
2014
タイトル
次世代シーケンサーを活用した最先端DNA多型分析の手法の開発と遺伝的多様性調査
課題・テーマ
課題1 漁場環境の変化プロセスの解明
代表機関:東北大学
テーマ2 宮城県沿岸域における生態系保全調査代表者 | 吾妻 行雄 |
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所属機関 | 東北大学 |
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所属部署 | 大学院農学研究科 |
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調査内容調査期間(調査頻度)2014/06/01 - 2015/03/31
調査地域・海域
仙台湾、日本沿岸
調査種別その他
調査概要次世代シーケンサー IonTorrentPGM を用いて DNA マーカーを開発し、大規模 DNA 分析により遺伝的多様性を評価するための方法論を確立する。対象とする生物種は、昨年度から解析を進めている東北地方の水産重要種であるマコガレイPseudopleuronectes yokohamae の他、シロザケ Oncorhynchus keta、海藻のアラメ,ホヤ,アワビ等の無脊椎動物を今後予定している。これらの生物の地理的・時間的遺伝的変異性とその変化を評価する。
調査実施内容
調査結果陸奥湾から三河湾までの太平洋沿岸で採集された標本を解析したところ,これらの標本は房総半島を境に東部と西部で明瞭に分化しており,それらの地域内で,さらに複数の集団に分化していることが分かった(ペアワイズFST = 0.02305 ? 0.19784)。東部では,陸奥湾は他と有意な遺伝的分化が認められたが(FST = 0.03829),女川湾から銚子の間では遺伝的分化は認められず,広範な遺伝子流動が生じていると考えられた。震災後の仙台湾では,2012年4月から2014年2月までの間では,遺伝的多様性の極端な変動は認められず,東京湾以西の標本集団(HE = 0.3817 ? 0.4557)と比べて,比較的高い遺伝的多様性を維持していることが分かった(HE = 0.5061 ? 0.5463)。以上より,仙台湾のマコガレイ個体群の遺伝的多様性に津波が与えた影響は軽微であったことが推察された。
調査項目と取得データ
関連情報
実施(調査)窓口担当者
担当者名 | 峰岸 有紀 |
所属機関 | 東北大学 |
所属部署 | 大学院農学研究科 |
データ・サンプルに関する問合せ先
担当者名 | 池田 実 |
所属機関 | 東北大学 |
所属部署 | 農学研究科沿岸生物生産システム学分野 |
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キーワード
実施年度 | 2014 |
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機関 | 東北大学 |
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調査種別 | その他 |
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海域区分 | 石巻湾 |
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分野 | 海洋生物・生態系 -> 対象生物:魚類
海洋生物・生態系 -> その他
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