宮城県沿岸域における養殖魚類の水産増養殖技術の開発

実施年度

2014

タイトル

宮城県沿岸域における養殖魚類の水産増養殖技術の開発

課題・テーマ

課題1 漁場環境の変化プロセスの解明
代表機関:東北大学
テーマ4 宮城県沿岸域における増養殖環境調査と水産増養殖技術の開発
代表者尾定 誠
所属機関東北大学
所属部署大学院農学研究科

調査内容

調査期間(調査頻度)
2014/04/01 - 2015/03/31
調査種別
その他(増養殖技術開発)
調査概要
サケ科魚類の人為生産システムの効率化および再構築を目標として、光環境が成長と生理におよぼす影響を明らかにする。

調査実施内容

調査結果
光環境がニジマスの成長と生理におよぼす影響を飼育試験により検証した。 1. ニジマス(3倍体)に屋外で緑色光または赤色光を33日間照射した。その結果、赤色光照射群は緑色光照射群に対して有意に高い日間成長率を示した。また赤色光照射群は対照群(LED光無し)に対して有意に高い肥満度を示した。大型の3倍体ニジマスでは、赤色光に成長促進効果があることが示唆された。 2. ニジマス(2倍体)を黒背景水槽2基および白背景水槽2基を用いて15日間飼育した。飼育期間中、黒水槽と白水槽それぞれ1基には給餌したが他方には給餌しなかった。脳、下垂体、肝臓からRNAを抽出し、下垂体内成長ホルモン(GH)、脳内メラニン凝集ホルモン(MCH)、肝臓内ホルモン感受性リパーゼ(HSL)のmRNA量を測定した。下垂体GH mRNAおよび脳MCH mRNA量は給餌条件下で白水槽群において黒水槽群よりも有意に高い値を示した。肝臓HSL mRNA量は絶食条件下で黒水槽群において白水槽群よりも有意に高い値を示した。背景色がGHとHSLの発現に影響するという報告はこれが初めてである。背景色がGHやMCH、HSLの作用を介してエネルギー代謝に影響する可能性が示された。

調査項目と取得データ

調査項目取得データ・サンプル
光環境が養殖対象魚の成長生理に及ぼす影響成長成績、脳ホルモン遺伝子発現動態、代謝指標分子の血中濃度

関連情報

実施(調査)窓口担当者

担当者名高橋 明義
所属機関北里大学
所属部署海洋生命科学部
担当者名水澤 寛太
所属機関北里大学
所属部署海洋生命科学部

キーワード

実施年度2014
機関北里大学
調査種別その他
分野海洋生物・生態系 -> 生理
海洋生物・生態系 -> 対象生物:魚類