宮城県沿岸域における養殖魚類の水産増養殖技術の開発

実施年度

2015

タイトル

宮城県沿岸域における養殖魚類の水産増養殖技術の開発

課題・テーマ

課題1 漁場環境の変化プロセスの解明
代表機関:東北大学
テーマ4 宮城県沿岸域における増養殖環境調査と水産増養殖技術の開発
代表者尾定 誠
所属機関東北大学
所属部署大学院農学研究科

調査内容

調査期間(調査頻度)
2015/04/01 - 2016/03/31
調査種別
その他(増養殖技術開発)
調査概要
サケ科魚類の人為生産システムの効率化および再構築を目標として、光環境が成長と生理におよぼす影響を明らかにする。

調査実施内容

調査結果
養殖環境の改善に資することを目的として、光環境がニジマスの成長と生理におよぼす影響を飼育試験により検証した。 1. 養鱒場屋内の飼育施設において、実験魚に緑色LED光(ピーク波長518 nm)または橙色LED光(ピーク波長590 nm)を照射した。給餌時刻に合わせて1日4回各1時間の間歇照射とした。その結果、緑色LED光照射による成長促進効果が認められた。 2. 摂食・代謝調節に関与するホルモン遺伝子の動態にLED光照射がおよぼす影響を検証した。メラニン凝集ホルモン(MCH)には摂食亢進作用が、プロオピオメラノコルチン(POMC)を前駆体とする黒色素胞刺激ホルモン(MSH)には摂食抑制作用が、成長ホルモン(GH)には成長促進作用が期待される。大学研究室内の実験水槽においてニジマスに青、緑、赤色LED光を照射した結果、脳におけるMCH遺伝子の発現量は、赤色LED光照射によって増加した。POMCの下垂体における発現量は緑色LED光照射によって減少した。下垂体におけるGH遺伝子の発現量は、青色光または緑色光照射によって赤色光照射時に比べて増加した。LED光照射によるこれらのホルモン遺伝子の発現変動が成長促進作用にかかわることが示唆された。

調査項目と取得データ

調査項目取得データ・サンプル
光環境が養殖対象魚の成長生理に及ぼす影響成長成績、脳ホルモン遺伝子発現動態、代謝指標分子の血中濃度

関連情報

実施(調査)窓口担当者

担当者名高橋 明義
所属機関北里大学
所属部署海洋生命科学部
担当者名水澤 寛太
所属機関北里大学
所属部署海洋生命科学部

キーワード

実施年度2015
機関北里大学
調査種別その他
分野海洋生物・生態系 -> 生理
海洋生物・生態系 -> 対象生物:魚類