女川湾における養殖生産物の餌料と品質に関する調査

代表機関：東北大学

2016/04/01 - 2017/03/31
月に1度

女川湾

フィールド調査

女川湾において、養殖生物（ホタテガイ、マガキ、マボヤ）の震災後の餌料の解明と餌料と養殖生産物の品質との関係を調査する。

・炭素・窒素安定同位体比（δ13C、δ15N）は、ホタテガイ、マガキ、マボヤで異なる値を示した。種間で安定同位体比に違いが認められた。これら3種は、浮遊性微細藻類を主要な食物とすると考えられているが、種毎に浮遊性微細藻類と付着性微細藻類の摂取割合が異なる可能性が示唆された。 ・養殖物に付着していたフジツボ類の安定同位体比は養殖物の値と離れていたが、濾過食性生物は養殖物の値に近いことから、濾過食性生物は養殖物と餌が競合している可能性が示唆された。養殖物の種類による餌の変化は、生物の形態、濾過能力の差によるものと推測され、今後はそれぞれの種の濾過能力についても飼育実験により検討する。

FY2016 女川湾における養殖生産物の餌料と品質に関する調査

養殖生物データ（ホタテガイ）
養殖生物データ（マボヤ）
養殖生物データ（マガキ）
養殖生物データ（ホタテガイ）
養殖生物データ（マボヤ）
養殖生物データ（マガキ）