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プレスリリース

2019年 11月 1日
国立大学法人京都大学
公立大学法人兵庫県立大学
国立研究開発法人海洋研究開発機構
国立大学法人九州大学

海底熱水地域に広がる金属資源の「二階建て」地下分布の可視化に成功 -日本発の海底資源開発に欠かせない、高効率・非破壊の海底探査技術の確立-

小池克明 京都大学工学研究科教授、後藤忠徳 兵庫県立大学教授、笠谷貴史 海洋研究開発機構グループリーダー、辻健 九州大学教授らの研究グループは、海中に微弱な電流を流して非破壊で地下断面図を作成する「海底電気探査」に注目し、独自に開発した探査装置を用いて沖縄沖海底熱水地域の海底探査を行った結果、「電気をよく通す岩の層」が熱水噴出孔周辺の海底面に分布すること、さらに「電気を非常によく通す別の岩の層」が海底下40m付近にも存在することを明らかにしました。

本海域で採取した岩石試料の分析結果から、これらの岩層は金属資源を多く含んでおり、海底熱水鉱床であることが考えられます。「海底熱水鉱床の二階建て構造」が詳細に可視化されたのは、世界で初めてです。

本研究グループは、この断面図に基づいて、将来的な熱水金属鉱床での資源開発において重要な知見である、海底下深部での金属資源濃集に関する新たなメカニズムを提案しました。また本探査技術は、海底の資源賦存量の推定を高効率で可能とするため、日本発の海底資源開発に役立つものです。

詳細は京都大学のサイトをご覧下さい。

国立研究開発法人海洋研究開発機構
海洋科学技術戦略部 広報課
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