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2023年5月5日
国立大学法人愛媛大学
国立大学法人岡山大学
国立研究開発法人海洋研究開発機構

超深度マグマオーシャン形成に伴う
初期地球マントルの大酸化イベントを
超高圧実験により再現

愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターの桑原秀治助教と入舩徹男教授、海洋研究開発機構超先鋭研究開発部門の中田亮一主任研究員、門屋辰太郎Young Research Fellow、岡山大学惑星物質研究所の芳野極教授らの研究チームは、巨大天体衝突によって生じる深いマグマオーシャン中で生成する3価鉄の量を決める実験に成功しました。その結果、下部マントル圧力条件下では理論予測よりもはるかに効率よく2価鉄の電荷不均化反応によって3価鉄と金属鉄が生成することを明らかにしました。

本研究の結果は、地質記録から示唆されている40億年前より以前(冥王代)の非常に酸化的な上部マントルを定量的に説明することができます。また、当時の火山ガス組成が二酸化炭素や二酸化硫黄主体であり、原始生命にとってとても過酷な表層環境が形成したことが示唆されました。今後、地質記録により、提案したマントル大酸化の詳細な検証が期待されます。

本研究成果は、英国の科学雑誌「Nature Geoscience」に5月5日に掲載され、注目すべき研究として同誌のNews & Views欄でも紹介されました。

詳細は、愛媛大学のサイトをご覧ください。

国立研究開発法人海洋研究開発機構
海洋科学技術戦略部 報道室
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