2017年10月23日
フランス北西部の町、シェルブールにある海洋博物館(La Cité de la Mer)は、人類の海への探求をテーマとした常設展示と水族館、フランス初の原子力潜水艦、タイタニック号が寄港した際にも使われていた客船ターミナルを使ったタイタニック号の展示など見どころたくさんの博物館です。この博物館のエントランスホール「The Great Gallery of Men and Machines」は、世界の潜水調査船の展示室となっており、全長22mもあるフランスのバチスカーフ「アルシメード」や潜水調査船「シアナ」実機の他、アメリカの「アルヴィン」、ロシアの「ミール」などの模型が展示されており、日本の「しんかい6500」も壁面一面の大きな写真で紹介されています。このたび、このホールに、世界の深海調査に貢献した人物を記す「Wall of Fame」が公開され、「しんかい2000」の初代チーフパイロット、その後「しんかい6500」司令を務めた、井田正比古アドバイザー(海洋工学センター)が名を連ねることになりました。
2017年10月12日に除幕式が行われ、バチスカーフ「トリエステ」で世界初のマリアナ海溝チャレンジャー海淵に有人潜水を果たしたジャック・ピカール氏(スイス)とドン・ウォルシュ氏(米)、自ら潜水調査船を建造しチャレンジャー海淵に挑んだ映画監督のジェームズ・キャメロン氏(米)、海洋生物学者で海洋環境の危機を訴え続けてきたシルヴィア・アール氏(米)、フランスの潜水調査船「ノチール」のパイロットであるポール・アンリ・ナルジョレ氏(仏)らと共に表彰されました。