YK04-09航海 最後の潜航となった。本日の観察者は首席研究者の高井氏。最後の潜航とあり、ピンポイントで海底を隈無く観察し、新たな発見に挑むことになった。通算潜航8回目の高井氏は潜水船にも慣れ、海底に着くや否や覗窓から海底の観察を行い、海底の状況を詳しく解説しながら、パイロットと航走ルートを話し合い、ゆっくり潜水船を進めていった。
この海底には生物が少なく、目的の巻き貝を見つけることは少々困難な状況であったが、巨大なチムニーの根元のシマリング地点にフレッシュな色をした巻き貝を発見した。ここはパイロットの腕の見せ所である。なんとか採取できた。パイロットは安堵感と充実感にひととき酔いしれる。その後周囲の海底を観察し、海底をあとにした。