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YK04-07 「しんかい6500」潜航調査 7月7日〜8月8日
7月第一週・週報

パペーテ入港中の7月3日、ヨットで日本に向かっている途中の畑下さんとお会いできる機会がありましたので連絡します。
お会いしたきっかけは、畑下さんが岸壁の公衆電話に電話をかけにきたところ、船名がなつかしいかたかな文字の船がいたので思わず声をかけられたとのこと。
お話した内容は概略下記の通り。

お名前  畑下榮さん (船名 MIYA)
1924年生まれの80歳
とても80歳とは思えないくらいお元気な方です。
 
 終戦後、甲種2等航海士の免状を取得され、その後三崎のまぐろ船に乗り、船長、漁労長を経験され、1970年に奥様とふたりで渡米しアメリカ国籍を取得。

アメリカでは観葉植物等の栽培で生計を立てていたとのこと。
7年前に奥様が交通事故で亡くなられ、アメリカにて特別にお骨にしてもらって7回忌を済ませされ、奥様のご実家である長野の墓に納骨するために、現在奥様のご位牌、お骨と一緒にヨットで日本に向かっている途中。
アメリカの全財産を処分してヨット(15t)を購入。それまでヨットに乗ったことも、ましてや帆を張った経験もなく、まずは2〜3週間くらいの練習をしてから外洋に出ることを強く勧められたが、そうしていては自分の日本までの航海計画に支障をきたすということで1日足らずの練習で、過去の世界中の海を渡り歩いた経験だけを頼りに外洋に飛びだされたとのことでした。私たちにはとても考えられないことです。

5月17日サンディエゴを出帆し、6月27日タヒチ着。
今後の予定は、
・数日中に発電機の修理を終えてホノルル向け(30〜40日航海)
・9月下旬ホノルル発、11月下旬清水港着としたい。
奥様のご実家に納骨された後は、約2ヶ月ほど日本滞在し、一路アメリカ向け航海の予定。アメリカに戻られたあとはマグロ船時代のご自分の航跡を全て辿ってみたいということで、先ず大西洋に向かわれるとのことでした。今回のタヒチ、ハワイもその航跡のひとつです。
お帰りになるときに、何か不足しているものはないかとたずねたところ、アメリカで購入したインスタントのみそ汁をきらしたので、よければ味噌を少しわけていただけないかということだったので、たくわん等も添えてお渡しした。
以 上

 
畑下榮さん
 

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