巨大地震と津波を引き起こす海底でのリアルタイム海底地殻変動観測技術開発

巨大地震とそれに伴う大津波の発生が想定される南海トラフ等のプレート境界にどのように歪がたまり、そして地震やスロースリップなどを通じて解放しているのかを、海底ケーブルを用いた海底観測網によってリアルタイムで実測できるようにするための研究開発を実施しています。海底観測網にすでに備わっている水圧計の校正を行うことにより精度を向上し、ゆっくりとした海底上下変動をとらえる技術の開発と海底観測網に展開されている観測点での校正の実施、海底や海底掘削孔内で傾斜や歪等海底地殻変動観測を行うことのできるセンサーの開発と観測点設置を2022年までに計10点程度の規模で行い観測を開始する計画です。これによって、一旦発生すれば多大な被害が想定される巨大地震と大津波の定量的データに基づくリスク評価の実現を目指します。

海底ケーブル観測網を用いた海底地殻変動観測技術を適用する南海トラフの巨大地震発生帯。

海域地震火山部門 地震津波予測研究開発センター