三陸沖の海のようす

東北沖上部斬深海帯の堆積物と海底生物相:2012年および2013年の時系列変化追跡

2012年3月、2013年11月

どこで

岩手県大槌沖(水深:310〜900m)

しらべたこと

2011年3月11日の地震と津波の影響が、海底の環境や生物にどんな影響を及ぼし、今後どのように回復していくのかを明らかにするため、「みらい」と「望星丸」という船を使って堆積物(海底に泥や砂のたまったもの)を採取し、調査を行いました。

わかったこと

地震や津波の時にたまった特異な堆積物が、地震後2年を経て徐々に削られたり、乱されたりして消えつつあることがわかりました。

特異な堆積物の影響は、酸素や栄養塩の濃度には影響をあまり与えていませんでした。

バクテリアなどの細胞数、多細胞の小型生物の鉛直分布は、普通の深海底とは違って少し深いところで一番多くなっていました。 今後も、この分布がどのように変化するのか調べる予定です。

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2013 秋
2012 春
   

海底は震災の影響から
少しずつ回復してきていることが
わかってきました。

   
  

研究発表

野牧秀隆,ジュリアーニ,布浦拓郎,豊福高志,菅寿美,望月智弘,脇田昌英,滋野修一,渡邉修一(JAMSTEC),田中源吾(熊本大学),新井和乃(千葉大学),横山由香,坂本泉(東海大学),北橋倫(東京大学)(2014) 東北沖上部漸深海帯の堆積物化学環境と底生生物相:2012年および2013年の時系列変化追跡.2014年5月17日,仙台.

  

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