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都市微気象環境情報 Urban Micrometeorology Environment

  • 都市微気象環境情報とは
  • プロジェクトイメージ
  • VAi(付加価値情報創生)
  • NAMRの役割
  • 4DVEの役割
  • 活用事例
  • 参考文献

都市微気象環境情報とは

気候変動に伴って激甚化する猛暑・豪雨等の極端気象による被害を軽減するため、地域スケール・人間活動スケールでの気候変動の影響や適応策の評価を行い、人々の具体的なアクションにつながる情報創生を行うこと目標としています。多くの人間活動・社会活動が集中する都市空間を陽に解像する最高数m解像度の微気象モデルの高度化や、微気象に現れる微視的乱流プロセスの解明、アンサンブル気候変動予測データベースを活用した地域スケール情報創生の技術構築を行っています。

プロジェクトイメージ

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プロジェクトイメージ
  • ES4 ES4 ES4地球シミュレータAMD社製CPUをベースに、NEC社製Vector EngineやNVIDIA社製GPU A100を組み合わせたマルチアーキテクチャ型スーパーコンピュータです。
  • DA DADA大型計算機システム DAは大型計算機システム(Data Analyzerシステム)で、高い性能と高度な信頼性を備えたインテルプロセッサーを搭載したスーパーコンピュータです。
  • DAIS DAISDAISデータ統合・解析システム各地域の観測で得られたデータを収集解析し地球規模の環境問題や大規模自然災害等の脅威に対する危機管理に有益な情報へ変換します。
  • NAMR NAMR数値解析リポジトリNAMRとは数値解析リポジトリです(数値解析手法群:人工知能,スパースモデリング,有限要素法,粒子法,検証手法) NAMRの役割
  • 4DVE 4DVE(四次元仮想地球)解析データに時間変動も含めてマッピングし、ユーザ⾃らがシームレスに組み合わせて情報を取り出せるようなシステムを開発・整備します。 4DVEの役割
  • VAi VAi(付加価値情報創生)VAiとは様々なニーズに適合した情報を創生し、広く発信することで、政策的課題の解決や持続的な社会経済システムの発展に貢献することを指します。 VAiの詳細

VAi(付加価値情報創生)

VAiとは、様々なニーズに適合した情報を創生し、広く発信することで、政策的課題の解決や持続的な社会経済システムの発展に貢献することを目指すことです。

  • 微気象環境評価技術
    微気象(micrometeorology)とは、およそ1km以下、1日以内の時空間的に最小のスケールのプロセスに関する気象のことで、大気境界層の最下層の接地層(地上100m程度まで)でのプロセスを対象としています。大気と地表とのエネルギーやガスなどの交換が重要な役割を果たすため、微気象は大気中の多くの人間活動と密接に結びついています。(参考:AMS Glossary of Meteorology)
    マルチスケール大気海洋モデルMulti-Scale Simulator for the Geoenvironment (MSSG)を用いた微気象シミュレーション技術により、数mメッシュの高解像度で都市空間を再現し、建物、排熱、樹木、土地被覆等の詳細構造を考慮した微気象環境の評価を行うことができます。微気象シミュレーション技術を活用することにより、気候変動適応策(長期的)や夏季暑熱環境対策(短期的)の評価やその最適方策の検討を行うことができます。
    MSSGのライセンス使用が可能です。

NAMRの役割

  • Multi-Scale Simulator for the Geoenvironment
    (MSSG, 通称“メッセージ”)
    全球・メソスケールから都市街区スケールまでを対象とすることのできるマルチスケール大気海洋結合モデルです。目的に応じて,大気単体モデル(MSSG-A)、海洋単体モデル(MSSG-O)として利用することが可能であり、また、全球スケール、メソスケール、都市街区スケールを個別にシミュレーションすることも、ネスト領域を配置して同時にシミュレーションすることも可能な応用範囲の高いモデルです。 都市街区スケールでは、数m解像度で都市街区内の建物や道路、樹冠等を解像した微気象シミュレーションを実行することができます。地球シミュレータを使った大規模高解像度の微気象シミュレーションにより、人々の社会活動に近いスケールでの気候変動適応策の評価・提案等への活用が進められています。
    Multi-Scale Simulator for the Geoenvironment

4DVEの役割

  • 微気象環境データ
    都市街区内の風速、気温、湿度、日射量や熱放射量などの微気象情報に関する数mメッシュの3次元データ。3次元微気象データに基づいて算出された熱中症リスク指標のひとつである暑さ指数(湿球黒球温度、WBGT)などの微気象環境情報。
  • 気候変動影響評価データ
    高解像度アンサンブル気候予測データセットなどに基づいた地域スケールの気候変動影響評価データ。

活用事例

  • 横浜における都市の熱環境の改善に向けた研究
  • 三浦半島周辺で発生した異臭事例におけるガスの移流解析
  • 都市空間での詳細な熱中症リスク評価技術
  • 熊谷スポーツ文化公園の暑熱対策の効果の最大化に貢献
  • 海洋都市横浜における海風の益
  • 東京湾臨海部の暑熱環境に対する緑地の効果
  • 高層ビルに囲まれたオアシス緑地の低温化現象と樹木の効果

参考文献

  • Y. Baba, K. Takahashi, T. Sugimura, and K. Goto, Dynamical core of an atmospheric general circulation model on a yin–yang grid. Mon. Wea. Rev., 138, 3988–4005 (2010)
  • R. Onishi, and K. Takahashi, A warm-bin–cold-bulk cloud microphysical model. J. Atmos. Sci., 69, 1474–1497 (2012)
  • K. Takahashi, R. Onishi, Y. Baba, S. Kida, K. Matsuda, K. Goto, H. Fuchigami, Challenge toward the prediction of typhoon behaviour and down pour. J. Phys. Conf. Ser., 454, 012–072 (2013)
  • W. Sasaki, R. Onishi, H. Fuchigami, K. Goto, S. Nishikawa, Y. Ishikawa, K. Takahashi, MJO simulation in a cloud-system-resolving global ocean-atmosphere coupled model. Geophys. Res. Lett., (2016)
  • K. Matsuda, R. Onishi, K. Takahashi, Tree-crown-resolving large-eddy simulation coupled with three-dimensional radiative transfer model, J. Wind Eng. & Ind. Aerodyn., 173, 53-66 (2018)