第2回アルゴ将来構想検討会

世話人:羽角博康(東大AORI),石井正好(気象研),岡英太郎(東大AORI)

今年3月に日本海洋学会春季大会シンポジウム「Argoの進むべき方向性―Argoによる研究成果と今後の展望―」が開催され,その中で,これまでに構築してきたArgo計画をいかに長期間持続しつつ,さらに発展させていくかについて,日本の海洋コミュニティとしての考えをまとめていくための意見交換・議論が行われました.
シンポジウムの結論の一つとして,継続的議論の場を設けることとなり,7月末に「第1回アルゴ将来構想検討会」がJAMSTEC東京事務所にて開催されました.
検討会では,世界および日本のArgo計画の現状と将来的な発展性が紹介されました.Argo計画は数年前に目標の3,000台展開を達成し,現在は水温・塩分を測るArgoコアミッション(*1)を維持しつつ,生物地球科学的観測へと発展するフェーズに入っています.また,この維持と発展をどのような形で進めていくかが,世界的な課題となっています(検討会での詳しい議論についてはこちらをご覧ください).

(*1)Argoコアミッション:全球Argo観測網の本来の目的である,北緯60度から南緯60度までの水深2000m以上の外洋域を300km四方に1台のフロートでカバーする水温・塩分観測のこと.この目的のためには3200本余りのフロートが必要であるが,現在コアミッションを担っているフロート数は2800本程度であり,目標のカバレッジを達成していない.なお,このコアミッションはArgo計画開始当初に設定されたものであり,今後拡張される可能性はある.

より具体的な議論を行うために,「第2回アルゴ将来構想検討会」を下記の日程で開催することとなりました.


開催案内

【日時・会場】

日時:11月19日(金)午後1時30分〜5時
会場:東京大学大気海洋研究所2階会議室(219)
参加者:オープン

【検討内容】

まず数名の方に,データ同化,沿岸海洋,生物地球科学,温暖化など様々な角度から話題提供して頂く予定.
その後,

  • Argo計画の重要性・発展性
  • Argo計画を維持させるための方策
  • Argo観測網以外の海洋観測・監視システムとの調和

といった点についてフリーディスカッションを行う.今回はアルゴ運営者以外の人間が世話人となり,より客観的な視点からアルゴ計画(特に,Argoコアミッション)の重要性を議論したい.


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