Globigerinoides conglobatus (BRADY)
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス Globigerinoides conglobatus
殻は大型で、殻全体でみると球形に近い。トロコイド状に配列した房室は一螺旋あたり安定的に4室で、成長の後期では球を押しつぶした(compressed)ベレー帽のような房室を付加し、重厚に石灰化することで特徴付けられる。主口孔は臍側中心部に位置し、横に長く広がる。主口孔はリップは持たない。臍部は深く狭い。殻表面は荒く、大型の壁孔(pore)が一様に分布する。最大長径は約1000 μm。赤道〜中緯度に広く分布し、特に亜熱帯域に多いが、アナウキダマよりは個体密度は低い。細胞内に渦鞭毛藻の共生藻を有する。
読み
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス
分類
FORAMINIFERA - グロボタラメア綱 - ロタリイダ目 - グロビゲリニダ亜目 - グロビゲリノイデア上科 - グロビゲリニダエ科 - アナウキダマ属
時代
現生
特徴
殻は大型で、殻全体でみると球形に近い。トロコイド状に配列した房室は一螺旋あたり安定的に4室で、成長の後期では球を押しつぶした(compressed)ベレー帽のような房室を付加し、重厚に石灰化することで特徴付けられる。主口孔は臍側中心部に位置し、横に長く広がる。主口孔はリップは持たない。臍部は深く狭い。殻表面は荒く、大型の壁孔(pore)が一様に分布する。最大長径は約1000 μm。赤道〜中緯度に広く分布し、特に亜熱帯域に多いが、アナウキダマよりは個体密度は低い。細胞内に渦鞭毛藻の共生藻を有する。
生きている姿
本種は日本近海、黒潮域にも生息していますが、筆者は生体を捕まえた経験が一度しかありません。これは貴重な写真となりますが、殻が厚いため、光を透過せず、綺麗な写真が取りにくい種といえます。良い写真がとれ次第、順次置き換えていきたいと思います。
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス Globigerinoides conglobatus
生体
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス Globigerinoides conglobatus
生体2
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス Globigerinoides conglobatus
生体3
電子顕微鏡写真
スケール:200μm
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス Globigerinoides conglobatus スケール:200μm
臍側面
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス Globigerinoides conglobatus スケール:200μm
側面
スケール:100μm
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス Globigerinoides conglobatus スケール:100μm
旋回面
スケール:10μm
グロビゲリノイデス・コングロバートゥス Globigerinoides conglobatus スケール:10μm
表面構造の拡大
コラム、まめ知識など
本種の成体には形のバリエーションがあり、旋回がきつく、よりコンパクトにまとまった形態種をGlobigerinoides gomitulusとして分類することがありますが両者の遺伝的関係は不明です。通常は大きな殻を作るため成体は見分けやすいのですが、幼体はかなり異なる形のように見えるため、注意が必要です。特徴は、グロビゲリノイデス属の特徴である補口孔をもつこと、扁平なチェンバーをもち、最終旋回が4チェンバーであることなどが特徴です。