Globigerinita glutinata (EGGER)
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata
テリウキダマのタイプ種である。殻は小型でウキダマ属に似る。最終旋回は3.5~4房室からなる。光学顕微鏡下では光沢(照り)がある。表面は微小な壁孔に覆われており、また円錐状の小突起が全体的に分布するため、殻自体はやや白濁して見える。臍部および主口孔は、成長の最後期に疱状板(bulla)で覆われるが、その際、副口孔(accessory aperture)が疱状板と既成の房室との縫合線部分に複数開口する。幼体から亜成体は疱状板を持たない個体が多く、主口孔は臍部にスリット状に開口し大きく開かない。主口孔には薄いリップを伴う。殻の最大長径は約0.3mm。高緯度を除く海域に分布する汎存種である。
読み
グロビゲリニタ・グルティナータ
和名
テリウキダマ
分類
FORAMINIFERA - グロボタラメア綱 - ロタリイダ目 - グロビゲリニダ亜目 - キャンデイノイデア上科 - キャンデイニダエ科 - テリウキダマ属
時代
現生
特徴
テリウキダマのタイプ種である。殻は小型でウキダマ属に似る。最終旋回は3.5~4房室からなる。光学顕微鏡下では光沢(照り)がある。表面は微小な壁孔に覆われており、また円錐状の小突起が全体的に分布するため、殻自体はやや白濁して見える。臍部および主口孔は、成長の最後期に疱状板(bulla)で覆われるが、その際、副口孔(accessory aperture)が疱状板と既成の房室との縫合線部分に複数開口する。幼体から亜成体は疱状板を持たない個体が多く、主口孔は臍部にスリット状に開口し大きく開かない。主口孔には薄いリップを伴う。殻の最大長径は約0.3mm。高緯度を除く海域に分布する汎存種である。
電子顕微鏡写真
スケール:100μm
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:100μm
臍側面
疱状板(bulla)をつけた個体
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:100μm
臍側面
疱状板(bulla)を持たない個体
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:100μm
螺旋面
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:100μm
側面
スケール:10μm
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:10μm
アパーチャ(口孔)付近の拡大
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:10μm
表面構造
スケール:5μm
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:5μm
表面構造の拡大
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:5μm
表面構造の拡大2
スケール:2μm
グロビゲリニタ・グルティナータ Globigerinita glutinata スケール:2μm
表面構造の拡大3
コラム、まめ知識など
テリウキダマは小型で半透明な個体が多いです。とくにチェンバーの境界部分につくられる疱状板(bulla)を作らない個体は他のGlobigerina(特にGlobigerina quinqueloba)と区別することが非常に難しくなります。区別するためのポイントは、滑らかな表面が生み出す表面光沢と、側面から見たときの球形なチェンバーです。これらの特徴があれば、テリウキダマと同定できます。