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浮遊性有孔虫データベース
Globorotalia scitula (BRADY)
読み
グロボロタリア・スキチュラ
分類
FORAMINIFERA - グロボタラメア綱 - ロタリイダ目 - グロビゲリニダ亜目 - グロボロタリオイデア上科 - グロボロタリイダエ科 - マキウキダマ属
時代
現生
特徴
殻は円盤状でトロコイド状旋回である。殻高は低く、側面からみると上下に膨らんだ両凸状である。最終旋回は4~4.5室であり、殻表面には壁孔が全体に分布する。主口孔周辺の殻表面には顕著な小突起が発達する。主口孔はアーチ状で、顕著なリップをもつ。殻外周縁は丸みを帯び、キールは持たない。殻の最大径は約0.8mm。なお、殻が非常に小さく(最大約200µm,最終旋回5~6室)、旋回面が平坦となり,臍面は膨らむ平凸状である形態種は従来Globorotalia bermudeziとされていたが,本種のシノニム(同種異名)とされている(BRUMMER & KUCERA, 2022)。赤道から高緯度までの中~深層に産する。表層にはほとんど出現せず、亜表層(水深100m)~深層(1000m以深)に低密度で分布する。生体は共生藻を持たない。沈降粒子を主に捕食していると考えられる。
種名の変更履歴
Globorotalia bermudezi RÖGL & BOLLI, 1973
電子顕微鏡写真
スケール:100μm
コラム、まめ知識など
この種は深い水深(数百メートル〜1000m程度)に適応しているようで、150m以浅ではなかなか見つけることができません。筆者の経験では、水産庁の定点観測ライン(A-Line)で水深600~800m付近に多産しました。
円くて美しい形をしているせいか、中国語での呼び名は”円輻虫秀美”というそうです。