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浮遊性有孔虫データベース
Neogloboquadrina pachyderma (EHRENBERG)
読み
ネオグロボクアドリナ・パキデルマ
分類
FORAMINIFERA - グロボタラメア綱 - ロタリイダ目 - グロビゲリニダ亜目 - グロボロタリオイデア上科 - グロボロタリイダエ科 - ザラメマキウキダマ属
時代
現生
特徴
殻は小型で、最終旋回の房室数は4〜4.5である。房室は球形で、N. incomptaに形態的に極めてよく似るが、おもに左巻き旋回である。成長の最終段階において二次石灰化が強く進み、厚い殻層(crust)を形成するため、房室同士を隔てる縫合線は不明瞭となり、しばしば球に近い形状になる.主口孔は幼体は臍部から外周縁に開口するが、成体は臍部に位置する。主口孔にはリップが形成される。
サンプリング情報
産地: [141°17.8'E,41°24.5'N]
採取日: 2004年04月10日
生きている姿
津軽海峡より採取されたN. pachydermaです。津軽海峡では一年を通して産出します。
電子顕微鏡写真
スケール:100μm
スケール:5μm
コラム、まめ知識など
N. pachydermaは現生浮遊性有孔虫の中でも最もホットなテーマのひとつです。この種は寒冷な環境にしか生存せず、おもに両半球の亜寒帯〜寒帯に産出しますが、両半球のこの種の遺伝子は南北で同じものであることが最近の研究で明らかにされました。つまり南北両半球で遺伝的な交流があることの証拠なのですが、その間に存在する温帯〜熱帯をどうやって超えているのかは依然として謎のままです。また、南極海では、海氷の中に生きた状態で存在することが知られています。