Neogallitellia vivans (CUSHMAN)
ネオガリテリア・ヴィヴァンス Neogallitellia vivans
ミツアミウキダマのタイプ種である。殻は極小で、最終旋回が3室となる3列状旋回(triserial)を特徴とする。殻は薄く、一層のラメラであり、光学顕微鏡下では透明に見える。殻表面に微小な壁孔(microperforation)をもつ。主口孔は臍部で単純なアーチ状である.成体は最終房室が旋回軸を挟んで対称に配列し2室になる場合がある。
温帯域の沿岸域に特異的に産出する場合があるが、遠洋域での産出は極めてまれである。
殻の最大長径は0.2mm。熱帯~温帯種。
読み
ネオガリテリア・ヴィヴァンス
和名
ミツアミウキダマ
分類
FORAMINIFERA - グロボタラメア綱 - ロタリイダ目
時代
現生
特徴
ミツアミウキダマのタイプ種である。殻は極小で、最終旋回が3室となる3列状旋回(triserial)を特徴とする。殻は薄く、一層のラメラであり、光学顕微鏡下では透明に見える。殻表面に微小な壁孔(microperforation)をもつ。主口孔は臍部で単純なアーチ状である.成体は最終房室が旋回軸を挟んで対称に配列し2室になる場合がある。
温帯域の沿岸域に特異的に産出する場合があるが、遠洋域での産出は極めてまれである。
殻の最大長径は0.2mm。熱帯~温帯種。
種名の変更履歴
Gallitellia vivans (CUSHMAN), 1934
サンプリング情報
産地: 対馬海峡 [129°27'E,34°26.8’N]
生きている姿
ミツアミウキダマはその分布があまりよく知られていない上に、生息密度もあまり高くないため生体の写真が撮られたことはほとんどありません。右は貴重な生体の写真です。殻の左側に薄く仮足(細胞質が変形した糸状の足)が出ているのが見えます。
ネオガリテリア・ヴィヴァンス Neogallitellia vivans
電子顕微鏡写真
スケール:20μm
ネオガリテリア・ヴィヴァンス Neogallitellia vivans スケール:20μm
側面1
ネオガリテリア・ヴィヴァンス Neogallitellia vivans スケール:20μm
旋回面
コラム、まめ知識など
ミツアミウキダマのような3列状旋回の形態を持つ有孔虫の起源は白亜紀にまでさかのぼります。現生で知られているのはこのミツアミウキダマ1属1種しかいません。本種は私たちが世界で初めて分子生物学的系統関係と海洋での鉛直分布、安定同位体比を明らかにしました(Kimoto et al., 2009, Ujiié et al.,2008)。この種は東シナ海北部から対馬海峡側に向けて多く分布します。生態にはまだ謎が多く、引き続き研究が必要です。植物プランクトン(珪藻類)をよく補食し、飼育は比較的容易です。飼育中に無性生殖を行い、増殖したこともあります。