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学術研究船「白鳳丸」

「白鳳丸」は2004年の独立行政法人海洋研究開発機構の発足にともない、「淡青丸」とともに東京大学海洋研究所から移管されました。約4,000tの大型研究船で、各種の研究室、ウインチ等観測設備があり、近海・遠洋を問わず、極海を含めた世界の海を舞台として、長期間の多目的研究航海を実施しています。

ミッション

  • 海洋生物、地球物理・化学、地震などの調査研究

特徴

高性能研究設備
船内にはシービーム、CTD解析処理装置、生物資源音響探査装置、地層探査装置、船上重力計、音響測位システムなど、数多くの高性能研究設備が備えられています。
10室の研究室
研究内容によって10室の研究室を使い分けています。たとえば、第7研究室は後部の観測作業甲板に直結したウェット研究室で、採取した海水や海底堆積物コアの処理作業が行えるようにつくられています。また、第5、第6研究室はセミドライ研究室で、研究内容に応じた様々な実験・分析が行われます。こうした部屋には備え付けの実験装置類はほとんどなく、研究航海ごとに必要な研究機材が運び込まれます。
このように、多目的な研究室があるいっぽう、海底地形や気象・海象などの観測作業を行う第1研究室、コンピュータによる解析作業を行う第8研究室、船上重力計が装備された第9研究室、クリーンルームの第4研究室、低温実験室の第10研究室など、使用目的が限られた専門性の高い研究室も用意されています。

主要目

全長 100.0m
16.2m
深さ 8.9m
喫水 6.3m
国際総トン数 4,073トン
航海速力 16ノット
航続距離 12,000マイル
定員 89名(乗組員54名/研究者等35名)
主推進機関 4サイクルディーゼル機関 1,398 kW×4台
電気推進モーター 320 kVA×2台
主推進方式 4翼可変ピッチプロペラ(ハイスキュー型×2軸×2舵)

研究者のための設備

■海洋観測研究設備
研究室(10室)、人工衛星デ-タ受信処理装置、GPS、シ-ビ-ム、PDR、3.5KHZSBP、生物資源音響探査装置(ABIS)、音響測位装置、エアガンコンプレッサ-、ドップラーソナー海潮流計、ADCP、船上重力計
■海洋観測研究補助設備
 起倒式ガントリー(11ton 船外4.5m)、伸縮ビ-ム(11ton 船外2m)、デッキクレ-ン(3ton)、トラクションウインチ(3基)、スウェルコンペンセータ(2基)、気象関係観測室(3室)、観測ウインチ(No.1ウインチ15,000m、No.2ウインチ12,000m、No.3ウインチ12,000m 、No.4ウインチ 7,000m、No.5ウインチ、6,000m、No.8ウインチ1,500m)

主な経歴

2019年6月 気象庁長官表彰(海洋表層水温の観測通報に対する貢献)
2017年6月 気象庁長官表彰(海洋表層水温の観測通報に対する貢献)
2014年 海上保安庁長官表彰
2008年6月 国土交通大臣表彰を受賞
2008年3月 船位通報制度優良通報船舶を受賞
2007年10月 乗組員が水難救助に協力~東京消防庁臨港消防署から感謝状~
2005年6月 海上気象通報優良船舶表彰を受賞
2004年4月 東京大学海洋研究所から独立行政法人海洋研究開発機構へ移管
1999年6月 「かいよう」とともに南海トラフにおいて大規模かつ高密度な深部構造探査を実施
1990年 1990年度より共同利用航海を開始
1989年10月 世界一周航海(初の外航)
1989年6月 最初の研究航海実施(伊豆小笠原海域・四国海盆・鹿島沖)
1989年 竣工
■白鳳丸[旧船]
1988年 1988年まで22年間にわたり、広く全国研究者の共同利用に供され、合計99の研究航海を実施した。
1967年7月 最初の研究航海実施(北部北太平洋)