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海洋地球研究船「みらい」運用指針

平 成 10 年 1 月: 海洋科学技術センタ-

  1. はじめに
     海洋地球研究船「みらい」(以下「みらい」という。)利用計画は、海洋開発審 議会第4号答申に則り科学技術庁に設置された「みらい」運用体制検討委員会で検 討され平成9年9月16日付で同委員会により策定された。
     同利用計画に基づき、海洋科学技術センタ-は、関係分野の研究者をはじめとす る外部の有識者より構成される「みらい」運用検討委員会を設置し、同委員会で策 定された観測研究計画を海洋科学技術センタ-理事会にて審議のうえ「みらい」の 効率的・ 効果的な共同利用型運用を実施する。
     「みらい」運用指針は共同利用型運用の指針として運用の在り方の基本方針を定める。

  2. 運用に係わる基本的な考え方
    (1)観測研究計画の作成と運用
      a. 長期観測研究計画の作成
       「みらい」利用計画に基づき、「みらい」運用検討委員会は、向こう10年間に「 みらい」を運航して実施すべき観測研究の課題について定める。なお、本計画は 原則として5年毎に見直す。

      b. 中期観測研究計画の作成
       長期観測研究計画に基づき、向こう3年間の「みらい」の運航計画を定める。な お、この3ヶ年運航計画においては、主要研究課題、海域、観測項目、乗船研究 責任者等を定める。この中期観測研究計画は、毎年見直す。

    (2)研究課題の公募と選定
       海洋科学技術センタ-は、「みらい」の次年度運航計画に示される各航海に対し 、「みらい」を利用して実施する研究課題を公募する。これに対する応募は、「み らい」運用検討検討委員会において長期観測研究計画及び次年度運航計画に示され る主要研究課題への貢献を考慮して、公募研究課題を選定する。
       なお、海外の研究機関の研究者の応募については、国内の共同研究者からの応募 を通じて受け入れる。

    (3)デ-タ取得に対する要望の実施
       3ケ年運航計画において定められる定常観測デ-タ(特に指定がなくても常時計測 されるデ-タ項目)以外に、大学、政府関係機関等において実施している研究等に 必要とされ、次年度運航計画に示される航海中に「みらい」を利用して得られるデ -タについては、研究課題の公募に対する応募と同様に、取得及び提供の要望を海 洋科学技術センタ-に提出することができる。
       要望の実施については、運用検討委員会で検討され、技術的安全性・可能性を配 慮して海洋科学技術センタ-が決定する。

    (4)取得データ及びサンプルの帰属及び公開について
       各航海に乗船し、データ及びサンプルの取得を行った研究者は、当該航海におけ る関連のデータ及びサンプルを優先的に使用することができる。得られたデータ及びサンプルは、 原則として海洋科学技術センターに帰属するものとする。 (得られたデータ及びサンプルは、原則として海洋科学技術センターに帰属するものとする。)
       また、「みらい」を利用して取得られたデータ及びサンプルは、内外の研究者( 機関)等の利用の便を図るため、別に定めるデ-タ/サンプル及び成果の取扱い方針 に基づき、可能な限り速やかに公開することを原則とする。
       「みらい」を利用した研究者は、実施した観測研究の成果について、別に定める 機会にこれを発表することとする。

    (5)乗船研究責任者の役割及び選出
       海洋科学技術センタ-は、各研究航海において海洋科学技術センタ-及び「みらい 」運航体制との連絡・調整を行う乗船研究責任者及び同代理として、海洋科学技術 センタ-研究者(客員研究員、流動研究員、契約研究員、特別研究員を含む)から それぞれ1名を指名する。

    (6)研究者の実施にあたっての経費
      a. 長期観測研究計画に貢献する公募研究課題の実施のための乗船の場合  応募の選定において、選定された公募研究課題が長期観測研究計画に貢献することが 認められた場合、この課題を実施するための乗船者に対しては、乗船中にかかる実 費(食卓料等)を海洋科学技術センターが負担する。

      b. 長期観測研究計画に関係しない公募研究課題の実施のための乗船の場合 a. 以外の乗船者は、海洋科学技術センターが定める乗船規定に基づき、乗船中に かかる実費(食卓料等)を海洋科学技術センターに支払う。また、乗下船にあたっ ての乗下船地までの旅費及び特殊装備品の艤装費・運搬費等については乗船者が負 担する。

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