補足資料
  1. ダイポールモードと周辺諸国の気候変動との関係

     ダイポールモード現象はインドネシアなどインド洋東部では干ばつを、インドからアフリカ大陸東岸などにかけては洪水をもたらし、インド洋沿岸諸国、オーストラリア、我が国を含む極東アジアの気候に大きな影響を及ぼす。
      最近では、1994年と1997年に発生しており、この影響で特に1997年の秋から1998年の春にかけて東アフリカ沿岸諸国では激しい洪水に見舞われた。(下表参照)
      また、1994年の夏には、日本は記録的な猛暑となるなど、ダイポールモードは日本にも異常気象をもたらしている。

    1997年〜1998年および1994年における東アフリカの洪水災害

日付
地域
災害の種類
災被者数

1997329

タンザニヤ
洪水
4万人

199710月下旬

ソマリヤ
洪水
23万人

199710月下旬

ケニヤ
洪水
30万人

19982

モザンビーク
洪水
40万人

1994224

マダガスカル
家屋倒壊
不明

199432425

モザンビーク
豪雨・サイクロン
150万人
(情報提供:外務省国際緊急援助室)
2.Geophysical Research Letters ( GRL )について

 GRLは地球物理学関係の世界第一級の学術誌(発行国:米国、発行回数:毎月1日と15日の2回発行)であり、これに掲載されることは研究者として非常に高い評価を受けたことを意味する。また、本誌は常に最新の情報を提供する速報性という点において、関係内外からの注目度も高い。

3.使用計算機および今回の計算結果

 主に防災科学技術研究所のスーパーコンピューター(Cray T9:32CPU)を使用。
 今回の高解像度大気海洋結合モデルを用いた研究では50年のシミュレーション期間内に太平洋のエルニーニョ現象とは無関係にダイポールモード現象(指標の値1.5以上のもの)が8回出現した。

参考資料:ダイポールモード現象とエル・ニーニョ現象との比較