今号の表紙に論文関連写真掲載、コンテンツの1番に掲載
高速フラッシュ励起蛍光法を用いて、浮遊性有孔虫1個体あたりに共生する藻類の生物量(5-50ng/有孔虫1個体)や光合成活性を非破壊的かつ連続的に測定することに成功した。今後は、この手法を駆使して現場データを蓄積する事で有孔虫に共生する藻類の生物量が全体の基礎生産量に対してどの程度寄与するのか大まかに見積もり、海洋酸性化による共生藻類への影響評価につなげたい。

高速フラッシュ励起蛍光法を用いて、浮遊性有孔虫1個体あたりに共生する藻類の生物量(5-50ng/有孔虫1個体)や光合成活性を非破壊的かつ連続的に測定することに成功した。今後は、この手法を駆使して現場データを蓄積する事で有孔虫に共生する藻類の生物量が全体の基礎生産量に対してどの程度寄与するのか大まかに見積もり、海洋酸性化による共生藻類への影響評価につなげたい。
Southwest Pacific Ocean Circulation and Climate Experiment (SPICE)は、CLIVAR傘下の国際プロジェクトであり、西部南太平洋の熱帯・亜熱帯循環の海洋循環場やそれが気候変動に果たす役割を主なターゲットとしている。たとえば、ソロモン海やタスマニア海などにおける海流による水温輸送や体積輸送はENSO変調を導く。観測および数値モデルを用いた研究により、これらの現象の理解が進んできたが、SPICEプロジェクトによりSPCZの振る舞いや、西岸境界流、水塊輸送などについて新たな知見を得てきた。本論文では、SPICEによって得られた結果のレビューを示し今後の更なる研究の方向に関係する議論を行う。