深海生態系の理解と保全に向けた活動

深海は、いまだ未踏のフロンティア領域がある一方で、直接的・非直接的に様々な人間現活動の影響を受けていることも知られています。また2020年には日本EEZ内深海域の一部が沖合海底自然環境保全地域(海洋保護区 = Marine Protected Area, MPA)として設定され、管理・保全の対象にもなっています。JAMSTECでは、深海生態系を構成する生物の多様性とその生態学的な役割をより詳細に理解しモニタリングしていくことで、様々な人間活動による影響の把握および深海生態系を持続的に利用・管理するための知見の収集を行っています。またモニタリングをより効率的・高精細に実施するための手法の開発・改良(画像解析やeDNA解析など)も実施しています。得られた知見は、SDG14.2, 14.5(MPAの保全と管理)へ直接的に貢献します。

我々の知見も活用され設定される沖合海底自然環境保全地域(海洋保護区)。中央環境審議会 自然環境部会資料よりhttp://www.env.go.jp/council/12nature/y120-41b/2-2mat.pdf
沖合海底自然環境保全地域で管理保全される深海生物の例
人間活動による影響も懸念されている深海のトッププレデター生物(ヨコヅナイワシ)
深海生態系(特に、捕食性動物)の多様性と生物量を把握するための観測装置(ベイトカメラ)

地球環境部門海洋生物環境影響研究センター深海生物多様性研究グループ

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