産業界へのアピールポイント
微生物電気合成反応で有用物質生産効率向上が可能な電子授受タンパク質
発明の概要
電子授受を利用した微生物電気合成反応により、微生物細胞内で有用物質を生産する方法が知られている。本発明は、電極から細胞内に電子を受け渡す能力が高く、微生物電気合成反応による有用物質の生産効率を向上させることができる新規なタンパク質で、下記構成から成る。
1)配列番号1(マルチへムシトクロームCからシグナルペプチド配列を削除したアミノ酸配列)で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、
2)マルチヘムシトクロームC活性を有する、タンパク質。
図の(A)は、シュワネラ・オネイデンシスの野生株(MR-1株)における電極から細胞内への電子授受経路を示す模式図である。電極から受け渡された電子は、外膜表面にあるOmcA及びMtrCで受け取られ、MtrB及びMtrAによりペリプラズム内へと電子が輸送される。
図の(B)は、形質転換株(ΔomcAΔmtrC(pHSGmmcX)株)における電極から細胞内への電子授受経路を示す模式図である。ΔomcAΔmtrC(pHSGmmcX)株では、外膜表面にあるOmcA及びMtrCが欠失しているため、野生株で働く経路は機能しないが、代わりに外膜表面にあるMmcXにより電極から電子を受け取り、MtrB及びMtrAによりペリプラズム内へと電子が輸送される。
1)配列番号1(マルチへムシトクロームCからシグナルペプチド配列を削除したアミノ酸配列)で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、
2)マルチヘムシトクロームC活性を有する、タンパク質。
図の(A)は、シュワネラ・オネイデンシスの野生株(MR-1株)における電極から細胞内への電子授受経路を示す模式図である。電極から受け渡された電子は、外膜表面にあるOmcA及びMtrCで受け取られ、MtrB及びMtrAによりペリプラズム内へと電子が輸送される。
図の(B)は、形質転換株(ΔomcAΔmtrC(pHSGmmcX)株)における電極から細胞内への電子授受経路を示す模式図である。ΔomcAΔmtrC(pHSGmmcX)株では、外膜表面にあるOmcA及びMtrCが欠失しているため、野生株で働く経路は機能しないが、代わりに外膜表面にあるMmcXにより電極から電子を受け取り、MtrB及びMtrAによりペリプラズム内へと電子が輸送される。
図解画像

想定される用途
生理学、高分子化学、食品添加物・化粧品等
関連特許
発明の名称
:
電子授受タンパク質
共同出願人
:
学校法人東京薬科大学
公開or登録番号
:
特開2023-20391
出願日
:
2021-07-30