実施年度
2017
タイトル
内分泌制御を応用した貝類の人工種苗生産とホタテガイの高度養殖生産管理
課題・テーマ
課題1 漁場環境の変化プロセスの解明
代表機関:東北大学
テーマ2 三陸および仙台湾沿岸域の漁業復興支援と新しい漁業への取り組み代表者 | 尾定 誠 |
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所属機関 | 東北大学 |
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所属部署 | 大学院農学研究科 |
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テーマ2 三陸および仙台湾沿岸域の漁業復興支援と新しい漁業への取り組み代表者 | 原 素之 |
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所属機関 | 東北大学 |
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所属部署 | 大学院農学研究科 |
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調査内容調査期間(調査頻度)2017/04/01 - 2018/03/31
フィールド調査:毎月、観測ブイ:毎時、室内実験:随時
調査地域・海域
雄勝湾、女川湾、その他実験所
調査種別フィールド調査, その他(室内実験)
調査概要増養殖漁場で生産対象となっている貝類の、脳ホルモンを起点とする性、性成熟、産卵および着底・変態に関わる調節分子の特定と相互関連を明らかにし、性統御・人工催熟・人工産卵・着底誘起への応用展開を図り、高度な人工種苗生産技術の開発を目指す。本年度は、ホタテガイにおいて二枚貝類の性統御と人工催熟に必須のGnRHペプチドに対する受容体の反応性を正確に評価できる培養細胞系の確立を行なう。最終的にはこの培養細胞系を用いて、種々の二枚貝類のGnRHペプチドの反応性から、二枚貝類に共通して使えるGnRHペプチドのデザインを行なうことを目的とする。
貝類の養殖漁場の環境調査や生産量を調査することで、生産性の向上と持続的な生産形態への提言を目指す。まずは、雄勝湾において、ホタテガイの養殖筏の数や生産量を調査し、震災前と比較を行うことでホタテガイの育成状況を把握する。また、養殖漁場環境の評価を行うため、養殖地点における水温と濾過食性生物の餌料の指標であるクロロフィルa量を毎月モニタリングするのに加え、水質環境リモート監視機能付き観測ブイにより、毎時クロロフィルa濃度と水温と濁度を測定し、クロロフィルa濃度は衛星リモートセンシングデータと比較を行う。
調査実施内容
調査結果GnRHペプチドに対する受容体の反応性を正確に評価できる培養細胞系を確立した。この培養細胞系を用いて、種々の二枚貝類のGnRHペプチドの反応性から、二枚貝類に共通して使えるGnRHペプチドのデザインが可能になった。
雄勝湾のホタテガイ養殖生産は、2年前から生産施設数が同じであったにもかかわらず、環境要因ではなく種苗の質に起因して生産量と生産性が前年に比べ約15%も減っていた。また、リモートセンシングMODISデータからから得られた雄勝湾のクロロフィルa濃度に基づいた湾内の水深20m以浅までの海水中に含まれる推定クロロフィルa重量は、夏季から冬季にかけての鉛直混合の起こっている月では、定線観測による実測値とよく一致し、衛星データによる餌料環境の評価へ応用できることがわかった。
調査項目と取得データ
調査項目 | 取得データ・サンプル |
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ホタテガイGnRH受容体タンパク発現培養細胞の構築 | 2種類のホタテガイGnRH及び種々の二枚貝類GnRHペプチドに対するホタテガイGnRH受容体の応答性 |
ホタテガイ生産量調査 | ホタテガイの生産量、養殖筏数 |
餌料環境調査 | クロロフィルa |
関連情報
実施(調査)窓口担当者
担当者名 | 尾定 誠 |
所属機関 | 東北大学 |
所属部署 | 大学院農学研究科 |
キーワード
実施年度 | 2017 |
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機関 | 東北大学 |
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調査種別 | フィールド調査
その他
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海域区分 | 三陸南部 |
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分野 | 海洋環境 -> 植物色素
海洋環境 -> 海色
海洋環境 -> 基礎生産量
海洋生物・生態系 -> 対象生物:軟体動物
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