調査期間(調査頻度)2019/04/01 - 2020/03/31
年4回
調査地域・海域
女川湾
調査種別フィールド調査
調査概要1.女川湾岩礁潮間帯生物相の調査
(1)女川湾内の3地点の岩礁潮間帯の高潮位・中潮位・低潮位に設置している各々4箇所ずつの永久方形枠の写真を撮影すると共に生物被度を計測する。各調査地点と各潮位での群集の特徴を解析する。また、過去2年の写真データの解析も併せて行うことにより、経時的変化も捉える。
(2) 女川湾内の3地点の岩礁潮間帯において、春から初夏の大潮干潮時に、動植物の写真撮影を行う。正確な種名を付した写真はTEAMSの生物アーカイブシステムに登録する。
2.ホンダワラ藻場とアマモ場の定期調査
(1) 女川湾内の定点における1年間に4回のホンダワラ藻場と海草藻場における定期的な定量調査を継続する。
(2) 同時に調査域のドローン撮影を行う。
(3) 2016年からの調査データの比較を行い、女川海域における藻場生産量の変動を調べる。
調査地域・海域の座標一覧
位置情報(点) | 名称 | 竹浦 |
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名称 | 塚浜 |
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名称 | 小乗浜 |
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名称 | 竹浦南側 |
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名称 | 竹浦北側 |
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調査結果1.女川湾岩礁潮間帯生物相の調査
(1)継続調査から,中、低潮位でマガキまたはムラサキインコの被度が上昇する傾向がみとめられた。
(2) 計165レコードを生物アーカイブシステムに登録した。前年度までのレコードと比較して,今年度から新たに出現した生物はみとめられなかった。
2.ホンダワラ藻場とアマモ場の定期調査
(1) トゲモクとアマモ、タチアマモの現存量は前年度までとほぼ同様の傾向を示した。トゲモクの現存量のピークは2月であり、毎年8月には、藻体上部の枯死・流失により極小値をとった。アマモ地上部の現存量は、8,11月の高水温期に極大値、2,5月の低水温期に極小値をとり、タチアマモ現存量は毎年2月に極大値をとった。
(2) ドローン写真は衛星写真よりも高精度に藻場の分布域を抽出することができたが、海藻藻場と海草藻場との識別は困難であった。