がっつり深める

高知コア研究所 大解明!=研究施設編=

極微小領域分析室

伊藤:こちらが、超高空間分解能操作型二次イオン質量分析装置(NanoSIMS)と大型扇形磁場型高感度二次イオン質量分析装置(IMS1280HR)がある極微小領域分析室(360度映像2)です。

360度映像2 極微小領域分析室(マウスでドラッグしてみよう!)

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伊藤:NanoSIMS(写真6)は、超高感度で極微小領域(~0.1 µm)の元素濃度測定や同位体比を測定し、その二次元、あるいは三次元の分布を可視化することが可能です。

写真6
写真6: 超高空間分解能操作型二次イオン質量分析装置(NanoSIMS)

――どんな原理ですか?

伊藤:イオンビーム(一次イオン)を試料表面に当てると、試料表面が壊れて、電子・中性子・イオンなどの粒子が飛び出します(図7)。その中でもイオン(二次イオン)のみを引っ張り出して、磁場の中を通過させると、イオンの持っている質量と電荷の比に応じて軌道が曲がります。最終的には、その先にある検出器に到達し、それぞれのイオンがどれだけあるのかを検出します。同位体や微量元素分布の可視化は、このプロセスを測定点ごとに繰り返して行い、PC上で測定位置と質量分析結果を対応させ、イメージとして再構築することで行っています(写真7)。

図7
図7 SIMSの基本的な原理
写真7
写真7 数µm以下の微生物を可視化したNanoSIMS同位体イメージ

――目に見えないほど小さな試料を分析して画像をつくり出すNanoSIMSに、言葉が見つかりません…!

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