KH19-04 白鳳丸観測航海記

2019年7月23日 渦観測 2日目

昨夜から渦トランセクト観測中。朝食前、渦の横断観測(X1-X2トランセクト観測)が終了。続いて渦中心(X4)に向かってUCTD観測(写真7)。担当者から流向流速/水温の解析結果が届く(図4)。反時計回りの流れで、中心では湧昇が起こっている。中規模低気圧性渦であることが一目瞭然。渦の中心が予想とは異なっているので計画観測位置の変更が提案される(X4と命名)。

写真7 UCTD
図4-流速(等値線)と水温(背景色)
(東京海洋大学 長井健容さん提供)

(一方、今年の5月、海洋地球観測船「みらい」でKEOに投入したBGC-ARGOが本船に予想以上に近づいていることが判明(図5)。そのためその近辺でBGC-ARGO データキャリブレーション用のCTD観測をやってはどうかとの計画が浮上。結果、明日BGC-ARGO付近で観測をすることに決定。)

図5-BGC-Argoの軌跡

12時 渦の中心点X4到着。夕方までに採水、動物プランクトンネット、光学的粒子観測が行われる。一方、作業甲板ではセジメントトラップ 係留系の投入準備。夕方X4に向け原点回帰。そこからX2まで(渦の中心から北端まで)UVMP(曳航式鉛直乱流計)+URINKO(曳航式鉛直酸素計)観測。終了は明日未明。うねりは多少強かったが天候は晴れ。汗ばむ陽気となる。出港前の日本は全国的に長梅雨で日照不足だっただけに、日差しがウレシイ。