JAMSTEC  >  地球環境変動領域  >  熱帯気候変動研究プログラム  > インド洋・太平洋海洋気候変動研究チーム

 熱帯太平洋で発生するエルニーニョ現象や、熱帯インド洋で発生するインド洋ダイポール現象といった海洋起源の数年規模の気候変動現象(海洋気候変動現象)の発生プロセスを、日米を中心に展開している熱帯ブイ網の観測データを利用して解明し、これらの現象の予測の高度化に貢献することを目的として日々研究を積み重ねています。

 熱帯の気候変動現象は、日本からは遠い熱帯の海の出来事であるのですが、大気や海洋のプロセスを通じて、エルニーニョ現象やインド洋ダイポール現象は、豪雨や旱魃といった形を通じて、日本にも経済的社会的に強い影響を及ぼしています。また、インドネシアなどの東南アジアのより赤道に近い国々は、日本よりももっと直接的な影響を受けています。日本は、貿易によって多くの食料やエネルギーを外国に頼っていますので、他国への影響も例えば食料の高騰という形で間接的に影響を受けています。

 すなわち、熱帯域の気候変動現象の観測は、日本や世界各国への影響を軽減して、社会や経済活動を安定化させるために、非常に重要な情報を提供している訳です。我々は自ら研究を実施して科学的理解を深め、予測を高度化することに貢献するのみならず、より多くの国がグローバルな観測の重要性に気付き、各国が協力してグローバルな観測を実施する体制を構築する活動にも努力を払っています。
通常
エルニーニョの場合
※画像をクリックすると拡大表示されます
 
インド洋ー太平洋熱帯域の表層ブイ網

 

※画像をクリックすると拡大表示されます
 インド洋は、RAMA(インド洋モンスーン気候変動研究ブイ網)、太平洋はTAO/TRITON(太平洋熱帯気候変動研究ブイ網)と呼ばれている持続的観測システムが設置されている。 赤は米国/NOAA(海洋大気庁)によるブイ(インドネシア等も協力)、青が日本/JAMSTECによるブイ(インドネシア等も協力)、薄緑が韓国/KORDI(韓国海洋開発研究所)、濃い緑が中国/SOA(国家海洋局)によるブイである。 インド洋の白抜きは、計画されているが未設置の地点で、丸は中層の流速計係留系、 四角が表層ブイ係留系を示す。