概要

海洋研究開発機構にて開発が始まったマルチスケール大気海洋結合モデルMSSG(Multi-Scale Simulator for the Geoenvironment)は,、地球全体スケールから領域スケール、都市スケールまでの大気・海洋の現象を対象とすることのできる世界唯一の数値モデルであり、現在も高橋桂子教授(早稲田大学)および大西領教授(東京科学大学)と共同で開発が進められている。MSSGは台風や豪雨といった極端現象を対象とした大気海洋結合シミュレーションに適用可能であるほか、多くの人間活動・社会活動が集中する都市空間を陽に解像する数メートル解像度の微気象シミュレーションにも適用することができる。その汎用性の高さから、MSSGは気象・海洋分野以外にも活用の幅が広がってきている。本ワークショップでは、MSSGの開発者と利用者が相互に情報交換を行い、開発と利用の両面でのMSSGのさらなる発展を促す。

日時:2025年9月16日(火) 10:00~17:00
開催形式:対面
会場:貸会議室ラミ 新大阪 L-site 2F
(大阪市淀川区宮原3-3-3- ビクトリアスビル2F)
参加費:無料(参加をご希望の方は、下記問い合わせ先までご一報ください。)

問合せ先:

(国研)海洋研究開発機構 付加価値情報創生部門 地球情報科学技術センター
松田 景吾 Email

プログラム

10:00-10:10 開会,趣旨説明
10:10-10:50 招待講演「MSSG研究関発のねらいと現状、そしてこれから」
高橋 桂子(早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 上級研究員(研究院教授))
休憩(20分)
11:10-11:40 基調講演「大阪関西万博における高解像度WBGT予測配信の取り組み」
本田 和也(東電設計株式会社 新領域研究開発推進室)
11:40-12:00 「MSSGを用いた台風下の海表面での運動量・熱流束の予測と制御」
西野 光(兵庫県立大学大学院 機械工学専攻 流体工学研究グループ)
休憩(60分)
13:00-13:30 基調講演「都市温暖化緩和のための都市環境デザインガイドラインの作成」
横山 真(福山市立大学 都市経営学部 准教授)
13:30-13:50 「都市環境改善・減災のための人口減少適応型グリーンインフラ計画に関する研究
-地域社会環境を考慮したグリーンインフラ導入シナリオの作成とその暑熱環境緩和効果の把握-」
森本 匠(広島大学大学院 先進理工系科学研究科 建築学プログラム)
13:50-14:10 「将来の気候変動を考慮した都市緑地の熱環境改善効果に関する研究
-広島デルタ市街地および相生通りを対象とした緑化シナリオ分析-」
杉本 晴太(広島大学大学院 先進理工系科学研究科 建築学プログラム)
14:10-14:30 「暑熱環境改善策のシナリオと評価に関する研究」
杉山 徹(海洋研究開発機構 付加価値情報創生部門 地球情報科学技術センター)
休憩(20分)
14:50-15:20 基調講演「深層学習による超解像を用いた微気象予測の高速化」
安田 勇輝(海洋研究開発機構 付加価値情報創生部門 地球情報科学技術センター)
15:20-15:40 “Towards Efficient Meter-Scale Urban Heat Modeling: Extending Super-Resolution to Absolute Humidity”
Julien Delbeke (Institute of Science Tokyo / ETH Zurich)
15:40-16:00 「3次元超解像による都市街区風況の超高速予測」
高瀬 卓也(東京科学大学 工学院 機械系)
16:00-16:20 「微気象モデルのためのデータ同化手法の高度化」
松田 景吾(海洋研究開発機構 付加価値情報創生部門 地球情報科学技術センター)
16:20-16:50 総合討論
16:50-17:00 閉会