趣旨:平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と大津波によって、三陸沿岸域では防波堤・防潮堤の崩壊、1m以上に及ぶ地盤沈下、陸上から家屋等の瓦礫や多くの車両、水産加工場の原材料、大量のオイルの流出などにより、海洋環境が変化し、海洋生態系へ甚大な被害が及び、沿岸域の基幹産業である漁業・養殖業は壊滅的な被害を受け、歴史的大災害である「東日本大震災」となりました。
あれから4年、沿岸各地からは復興の槌音が聞こえるようになり、沿岸漁業・養殖業も少しずつ回復の兆しが見えるようになりました。しかし、あまりにも大きな災害であったため、効果的漁業復興のためには従来の経験的漁業に加え、海洋環境、海洋生態系の変化を科学的にとらえ、体系的、総合的そして統合的に解析し、その結果を漁業に還元していくことが必要です。
東北マリンサイエンス拠点形成事業は東北大学、東京大学大気海洋研究所、海洋研究開発機構が中核となり、平成23年度から、三陸沿岸域から沖合域までの海洋環境と海洋生態系の調査を行うとともに、漁業者をはじめ復興に直接かかわる地方自治体とともに漁業復興に向けた取り組みを行ってきました。
第3回国連防災世界会議の開催に合わせ、そのパブリック・フォーラムの一つとして下記の通りシンポジウムを企画しました。本シンポジウムでは、東北マリンサイエンス拠点形成事業で得られた成果を報告するとともに、10年前に発生したスマトラ島沖地震と津波の状況を知り、巨大地震が海洋環境、海洋生態系に及ぼした影響を科学的に理解し、さらに科学的知見に基づいた新たな漁業復興の道筋を議論します。また、未来に向かって今後の防災への取り組み、災害が生じた場合の復興への取り組みについて考察します。
本シンポジウムは国連防災世界会議のオフィシャル企画として行いますので、多くの方々にご理解いただけるよう、平易な言葉とわかりやすい説明となるよう心がけます。皆様にご来場いただき、東日本大震災が海に与えた影響を知り、未来に向かって議論できればと考えております。ふるってご参加くださいますようお願い申し上げます。
東北マリンサイエンス拠点形成事業
代表機関代表研究者
木島 明博(東北大学)
副代表機関代表研究者
木暮 一啓(東京大学)
副代表機関代表研究者
北里 洋(海洋研究開発機構)
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