1. TOP
  2. プレスリリース
  3. 南海トラフのスロースリップイベントをモニタリングする新技術を開発

南海トラフのスロースリップイベントをモニタリングする新技術を開発

2024.06.06
静岡県立大学
海洋研究開発機構
防災科学技術研究所

静岡県立大学楠城一嘉特任教授は、海洋研究開発機構の山本揚二朗主任研究員、有吉慶介主任研究員、堀川博紀技術副主幹、矢田修一郎技術スタッフ、防災科学技術研究所の高橋成実上席研究員と共同で、DONET(地震・津波観測監視システム)で観測された地震活動のカタログを用いて、“b値” と呼ばれている地震活動の指標を適用することで南海トラフのスロースリップイベント(SSE)の推移をモニタリングする技術開発に成功しました。SSEは南海トラフ沿いの大規模地震と関連する可能性がある現象であることから、モニタリング技術の開発は地震防災上、重要です。

本成果は6月5日 (日本時間)に専門学術誌Journal of Seismology電子版に掲載されました。

図1

図: (a) DONETが観測した地震活動。フィリピン海プレートと西日本があるユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでいる。プレート境界でゆっくりと滑るSSEが2016年から2017年にかけて紀伊水道沖で発生した(緑の四角)。(b) SSEにより力が増加する地域(ダウン域)と力が減少する地域(アップ域)ができる。(c) SSE が滑りはじめると、ダウン域とアップ域の地震活動に基づくb値はそれぞれ減少、増加する傾向を示した。ここで、緑で示す期間はSSEの起きた期間を示す。太線と細線は、開発した技術のパラメータを若干変えても結果の傾向は変わらないことから安定して技術を運用できることを示している。

用語解説

b値:
小さな地震と大きな地震の発生割合を示す指標。値が小さいほど規模の大きな地震の割合が増えるため、地震活動領域の力(応力場)とb値には負の相関があると考えられている。

詳細は 静岡県立大学のサイトをご覧ください。

国立研究開発法人海洋研究開発機構
海洋科学技術戦略部 報道室