琉球大学理学部のジェイムズ・ライマー教授、海洋研究開発機構の藤原義弘上席研究員らを中心とする研究グループは、2020年12月に海底広域研究船「かいめい」により実施した深海調査において、北西太平洋の西マリアナ海嶺の沖合海底自然環境保全地域で、推定年齢7,000歳の巨大なツノサンゴ目のサンゴ(黒珊瑚)の群体を発見しました。ツノサンゴ類を含む大型の刺胞動物は、生物多様性の高いベントス(底生生物)群集の基盤を形成し、深海の「海洋動物の森」として知られています。しかし、これらの生物の多様性は十分に把握されておらず、また保護は不十分であり、持続可能な資源利用の観点からも、さらなる研究と保全が求められてきました。今回の発見は、深海生態系の理解や海洋保護区の保全に向けた重要な一歩となります。
なお本研究は海洋研究開発機構が実施した環境省からの委託事業「令和2年度沖合海底自然環境保全地域調査等業務」による成果です。本研究成果は、2024年10月23日(水)付けMarine Biodiversity誌に掲載されました。
図 発見した巨大なツノサンゴ類Leiopathes属の群体(水深約525メートル)
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