東京大学総合研究博物館の海部陽介教授と、海洋研究開発機構の張育綾副主任研究員らの研究グループは、「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」(2016-2019)を締めくくる2編の論文 をScience Advances誌に発表しました。
人類による本格的な海洋進出は、インドネシア東部、オーストラリアから日本列島にかけての西太平洋地域で、5万~3万年頃(後期旧石器時代)にはじまったことがわかっています。その中で3万5000~3万年前頃に生じた琉球列島への渡来は、当時の世界で最も困難な航海を伴ったとして注目されます。琉球列島の海域には、隣の島が見えないほど広い海峡があり、さらに秒速1~2メートルで流れる世界最大規模の海流・黒潮が流れ込んでいるからです。この海を旧石器人がどう越えたかを、同プロジェクトは徹底的に探求しました。
図. 「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」において2019年に行った実験航海
詳細は東京大学のサイトをご覧ください。
・リンク
「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」公式ウェブサイト
https://www.kahaku.go.jp/research/activities/special/koukai/