千葉工業大学・次世代海洋資源研究センターの町田嗣樹上席研究員と、海洋研究開発機構の金子純二技術副主幹、ビジオテックス株式会社の猪瀬和広代表取締役、早稲田大学ほかの共同研究グループは、研究調査船による広範囲の網羅的な音響観測と、有人潜水調査船「しんかい6500」による海底の近傍における高い空間解像度の音響観測を組み合わせることにより、プチスポット火山の活動範囲を正確に特定することが可能な、新しい地質調査手法を開発しました。
プチスポット火山が活動することによって、地下のマグマが噴火する過程でマグマと海洋プレートが反応し、海洋プレートの下から上まで全体が改変されてしまうことが知られています。改変された海洋プレートは、プレートテクトニクスにより海溝から地球深部へと沈み込みます。日本近海のプレート沈み込み帯で発生する巨大地震の原因や、地球内部で起こるプレート物質循環の実態を理解するためには、プチスポット火山活動が海洋プレートにどの程度の改変を及ぼしているのかを知ることが重要です。
本研究で提案する「プチスポット火山の活動範囲を正確に特定することのできる地質調査手法」は、プレート改変現象そのものに限らず、関連する地質現象を解明する上での鍵となる革新的な技術です。
本研究成果は、Springer Nature社が発行する科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。
図 本研究の概要
詳細は 千葉工業大学のサイトをご覧ください。