
国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 大和 裕幸)は、地球深部探査船「ちきゅう」※1 による国際海洋科学掘削計画(IODP³: International Ocean Drilling Programme)※2 の航海として実施していた、IODP³第502次研究航海「東北沖プチスポット探査(T-Petit : Impact of Petit-Spot Magmatism on Subduction Zone Seismicity and Global Geochemical Cycles)」について、本研究航海の目的を達成し、予定の作業を全て完了しましたのでお知らせします。
地球深部探査船「ちきゅう」
IODP³の科学掘削に日本が提供する掘削船

ちきゅう©JAMSTEC/IODP³
国際海洋科学掘削計画(IODP³: International Ocean Drilling Programme)
国際深海科学掘削計画(IODP: International Ocean Discovery Program)を引き継いで、2025年4月より開始された日欧が主導する海洋科学掘削に関する多国間科学研究共同プログラム。現在、掘削プラットフォームを提供する海洋研究開発機構と欧州海洋研究掘削コンソーシアム(ECORD:European Consortium for Ocean Research Drilling)がコアメンバーとなり、掘削船を保有しない豪州・ニュージーランド国際科学掘削コンソーシアム(ANZIC: Australian and New Zealand International Scientific Drilling Consortium)がアソシエートメンバーとして参加している。本プログラムは海洋科学掘削2050サイエンスフレームワーク(2050 Science Framework: Exploring Earth by Scientific Ocean Drilling)に基づいて実施され、日欧がそれぞれ提供する掘削船を用いて深海底を掘削することにより、地球環境変動、地球内部構造、地殻内生命圏等の解明を目的とした研究を行っている。
図1 調査海域図
図2 掘削計画
図3 本航海で実施した孔内検層
掘削孔内にビットを目的の深度まで降下後、ロギングを実施する(Tool Run)。
ロギングツールがビット直上にランディングしたのを確認後、ワイヤを切り離し、船上に回収する(Wireline Trip)。その後、ドリルパイプを引き上げながらロギングを実施する(Log up)。測定完了後、ロギング編成を揚収する。本研究航海では、それぞれ異なる測定ツールを用いた3回の孔内検層を実施しました。
写真1 11月4日 掘削孔C0027C掘削時に使用したドリルビット(中央:使用前/右:使用後)及び掘削編成(左:左が使用前、右が使用後)
写真2 11月13日 掘削孔C0027E SD-RCBにより採取された、堆積物と火成岩の境界部を含むコア試料
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