東京大学大学院理学系研究科の井出 哲 教授と、国立研究開発法人海洋研究開発機構 情報地球科学研究部門 数理科学・先端技術研究開発センター 古市 幹人 グループリーダー・上席研究員、同地震火山研究部門 地球モニタリングセンター 佐藤大祐 研究員による研究グループは、これまで見逃されていた超巨大地震の発生要件を明らかにしました。
本研究では世界の沈み込み帯で発生する地震について、その断層の傾斜角と地震の巨大化確率との相関を明らかにし、また地震の巨大化は断層の向きと応力場の整合性で変化することを明らかにしました。さらに沈み込み帯での応力場の周期的な変化が、選択的に超低角断層で超巨大地震を発生させることを単純なモデルで説明しました。これは、従来「最大規模の地震」の推定に重きを置いていた巨大地震発生リスク評価に、新たな視点を提供するものです。同時に日常的な応力場のモニタリングから、地震発生確率を評価するための科学的根拠も提供し、今後のより正確な確率的地震予測手法開発につながります。
本研究成果は,国際学術誌「Science Advances」誌に,令和8年7月2日に掲載されました。
図1:(左)傾斜角(色は右図参照)で区分した地震の規模別累積発生率。この傾きが緩やか(b値小)だと地震は巨大化しやすい。(右)傾斜角ごとのb値の大きさ。水平バーは推定区間、鉛直バーは標準誤差を表す。
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