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当機構フェロー 真鍋淑郎博士(プリンストン大学) ノーベル物理学賞を受賞

2021年 10月 5日

この度の真鍋淑郎博士のノーベル賞受賞を心からお祝い申し上げます。

今日、気候変動予測情報の創出に不可欠なツールとなっている気候のシミュレーションモデルの源流は、真鍋博士が1960年代から取り組みを始めた研究にあります。地球大気の鉛直構造を決める、エネルギーの伝達過程や対流の役割を正確に評価した放射対流平衡モデルによる研究は、世界の気候モデル開発に先鞭をつけました。続いて、大気や海洋の流れを考慮し開発を進めた大気海洋結合モデルは、現在世界各国で開発が進む気候モデルの原型となり、目覚ましい発展を遂げています。

真鍋博士は1997年から2001年まで、当機構(当時は海洋科学技術センター)に地球フロンティア研究システム地球温暖化予測研究領域の領域長として在籍され、当時創生期にあった気候モデリングチームを指揮され、当機構の気候変動予測研究が「気候変動に関する政府間パネル」報告書への寄与などを通じ世界に貢献する礎を築かれました。当機構は、現在も真鍋博士をJAMSTECフェローとしてお迎えしております。ここに改めて感謝とお祝いの意を表しますとともに、真鍋博士のご健勝とますますのご発展をお祈りいたします。

国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)