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須賀 利雄 東北大学・海洋研究開発機構 変動海洋エコシステム高等研究所長が第18回海洋立国推進功労者表彰(内閣総理大臣賞)を受賞

東北大学・海洋研究開発機構 変動海洋エコシステム高等研究所(WPI-AIMEC)の須賀 利雄 研究所長が、第18回海洋立国推進功労者表彰(内閣総理大臣賞)を受賞しました。
本表彰は、科学技術、水産、海事、環境など海洋に関する幅広い分野における普及啓発、学術・研究、産業振興等において顕著な功績を挙げた個人・団体を表彰し、その功績をたたえ広く紹介することにより、国民の海洋に関する理解・関心を醸成することを目的としています。

受賞者:
須賀 利雄 研究所長(WPI-AIMEC)

功績の概要:
地球規模の海洋観測網構築による海洋における気候変動研究の推進に貢献

功績事項:

1. 大洋規模から地球規模までの海洋物理環境の実態と変動の解明に長年にわたって取り組み、海洋における気候変動研究の基礎となる多くの業績を挙げた。特に、海洋表面における変動が海洋内部に伝わる過程を独自の手法で定量化する先駆的な研究により、モード水の動態を明らかにし、海の温暖化や酸性化・貧酸素化のメカニズム解明の枠組み作りに貢献した。

2. 2000 年に開始され、海洋変動研究を革新して、地球温暖化の評価等にも大きな貢献をしてきた国際アルゴ計画に当初から参加し、地球規模のロボット海洋観測網アルゴ(Argo)の構築を、国内チームおよび国際計画のリーダーとして推進した。2018-2023 年に国際アルゴ運営チーム共同議長を務め、Argo の変革的拡張である OneArgo 計画の策定に貢献した。

3. ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)、世界気象機関(WMO)等による国際プログラム「全球海洋観測システム(GOOS)」の運営委員(2016~2024 年)および GOOS 等の下の「気候のための海洋観測パネル(OOPC)」共同議長(2013~2015 年)を務め、国内外で科学研究と人類社会のための海洋観測の推進に貢献した。また、海洋・気候変動研究に関する国際共同プログラム(WCRP 等)の専門家パネルメンバーや対応する学術会議小委員会委員・委員長などを歴任し、国際共同研究の推進に貢献した。

4. 2019 年に公表された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)海洋・雪氷圏特別報告書(SROCC)」の海洋分野における我が国からの唯一の主要執筆者を務め、地球温暖化の下での海洋および海洋生態系の変化の評価に貢献した。

第18回海洋立国推進功労者内閣総理大臣賞表彰について
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2025/1420210_00001.htm