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JAMSTECの調査船の名前が海底地形名として国際的に承認・登録

2026.01.29
海域地震火山部門 地震発生帯研究センター
冨士原 敏也

世界の海底地形名を定める国際会議において、日本から提案された海底地形名9件が承認・登録されました。その中の「かいれい海山」「西かいれい海陵」「よこすか海陵」「西よこすか海陵」は、JAMSTECの調査船「かいれい」「よこすか」に因んだものです。

国際水路機関(International Hydrographic Organization: IHO)とユネスコ政府間海洋学委員会(Intergovernmental Oceanographic Commission: IOC)の傘下に、世界の海底地形名の標準化をはかる海底地形名小委員会(Sub-Committee on Undersea Feature Names: SCUFN)があります。2023年からは海上保安庁の小原泰彦海洋研究室長(JAMSTEC海域地震火山部門客員研究員を兼務)が議長を務めています。

2025年11月にインドネシア(バリ)で開催された委員会では、各国から提案された海底地形名131件が承認されました(1月23日に審議の結果公表)。日本から提案し承認されたものは9件です(※1)。

承認された日本提案の海底地形名の中の「かいれい海山(Kairei Seamount)」「西かいれい海陵(West Kairei Hill)」「よこすか海陵(Yokosuka Hill)」「西よこすか海陵(West Yokosuka Hill)」は、JAMSTECの調査船「かいれい」「よこすか」に因んだものです。両船が当該海域の調査研究に貢献したことによります。

JAMSTECに関連した海底地形名では他に、在籍した役職員の名前に因んだもので、堀田海山、小林海盆・海嶺地形区、デシャン海山、服部海山、井村海山群、仲海山があります(※2)。

「かいれい海山」「西かいれい海陵」「よこすか海陵」「西よこすか海陵」の詳細は次のとおりです。

位置:パレスベラ海盆、東京の南約2200 km、沖縄の南東約1400 km(図1,2

「よこすか」の2000年YK00-01 Leg1航海、「かいれい」の2003年KR03-01航海により海底地形調査が行われ、当該海域の海山・海陵群の全貌が明らかになりました。また、同「かいれい」航海での岩石採取により、海山・海陵群を構成する岩石が明らかになりました。

「かいれい海山(Kairei Seamount)」(図3
規模:南北約15 km、東西約17 km
最大水深:6,100 m
最小水深:3,862 m
比高:2,238 m

「西かいれい海陵(West Kairei Hill)」(図3
規模:南北約11 km、東西約9 km
最大水深:5,500 m
最小水深:4,839 m
比高:661 m

「よこすか海陵(Yokosuka Hill)」(図4
規模:南北約13 km、東西約13 km
最大水深:5,500 m
水深:4,241 m
比高:939 m

「西よこすか海陵(West Yokosuka Hill)」(図4
規模:南北約12 km、東西約4 km
最大水深:4,786 m
最小水深:4,285 m
比高:501 m

※1

海上保安庁の2026年1月28日のプレスリリース
「我が国の大陸棚延長に貢献した海洋調査船が海底地形名に!日本提案の海底地形名が国際会議で承認」
https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/post-1279.html

※2

堀田海山(Hotta Seamount)は、海洋底地震学者・エンジニア堀田宏氏(元JAMSTEC理事)に因んだもの、宮城沖東方約600 kmにある(2006年登録)。小林海盆・海嶺地形区(Kobayashi Basin and Ridge Province)は、海洋底地球物理学者小林和男氏(東京大学名誉教授・元JAMSTEC研究顧問)に因んだもの、沖ノ鳥島の南方約700〜900 kmに拡がる(2013年登録)。デシャン海山(Deschamps Seamount)は、海洋地質学者Anne Deschamps(アン・デシャン)氏(フランスCNRS・Marine European University・元JAMSTECポストドクトラル研究員)に因んだもの、沖ノ鳥島の南南西約600 kmにある(2015年登録)。服部海山(Hattori Seamount)は、海洋地質学者服部陸男氏(元深海研究部特別参事)に因んだもの、南鳥島の北北西約300 kmにある(2016年登録)。井村海山群(Imura Seamounts)は、井村齊船長(元日本海洋事業・海洋調査船「なつしま」の初代船長・深海研究部嘱託)に因んだもの、南鳥島の東北東約500 kmにある(2016年登録)。仲海山(Naka Seamount)は、海洋地質学者仲二郎氏(元地球内部変動研究センター上級研究員)に因んだもの、青ヶ島の南南西約120 kmにある(2024年登録)。

図1

図1:海底地形名が承認された海域の位置図(図中の赤枠)

図2

図2:海底地形名が承認された海域の海底地形図。1.「西かいれい海陵」、2.「かいれい海山」、5.「西よこすか海陵」、6.「よこすか海陵」。図中の青線は「かいれい」KR03-01航海の調査測線(図提供:海底地形の名称に関する検討会(JCUFN))。

図3

図3:「かいれい海山」、「西かいれい海陵」の海底地形図(図提供:海底地形の名称に関する検討会(JCUFN))。

図4

図4:「よこすか海陵」、「西よこすか海陵」の海底地形図(図提供:海底地形の名称に関する検討会(JCUFN))。