2 研究計画の概要
大気・海洋・陸地面の、主に物理的状態を扱う「物理的気候システムモデル」として東大気候センターと国立環境研で開発された既存のCCSR/NIES モデルを用い、それを基礎として、地球フロンティア研究システムの各研究領域で研究されている、大気・海洋の化学組成変化、陸域生態系と大気の物質交換などの諸過程をそれぞれに取り入れた部分統合モデルを3年目を目安に作り、その上で全体を結合した、「地球システム統合モデル」を研究期間内に完成させる。その過程で3〜4年目までに、大気・海洋・陸域生態系にまたがる全球炭素循環モデルを作り、それと気候モデルを結合させたモデルを用いて温暖化と炭素循環とのフィードバック効果を含んだ温暖化予測実験を行う。温暖化と大気組成や陸域生態系の相互作用に関して、さらに温暖化そのものについても未解明のプロセスが多いので共生プロジェクトの第3課題のもとに行われる野外観測やプロセス研究によって必要なパラメータを求め、逆にモデルの結果から精度向上に必要なプロセス研究を依頼し、モデルの確度向上を図る。
|