姶良カルデラは、九州南部に位置し鹿児島湾を構成する直径約20kmの大型の海底カルデラです。姶良カルデラ周辺では約300万年前から断続的に火成活動が続いており、特に9万年前以降は活動が活発化し何度も大規模噴火を繰り返してきました。姶良カルデラの噴火活動の中でも、特に巨大だったのが約3万年前に発生し、後期更新世以降に日本列島で発生した最大規模の噴火である「姶良入戸噴火」です。姶良入戸噴火で噴出した入戸火砕流は九州南部を広く覆うと共に、同時に噴出した姶良Tn火山灰(AT火山灰)は日本全国を覆いました。姶良入戸噴火後、姶良カルデラ南縁に桜島火山が形成されました。また、姶良カルデラ北東部の海底には、約7km×5kmのカルデラ地形を有する若尊火山が形成されました。
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