- 1993年9月13日
- 第170潜航、謎の通信インバーターブラックアウトの第一回発生、これ以降の潜航は水深100m~200mで全ての電源が落ちてしまう現象が発生
- 1993年9月18日
- 第174潜航、鳥島の鯨骨に再来訪
- 1993年11月3日
- 第192潜航、北緯3度、程赤道直下での潜航、背中にイソギンチャクを乗せた怪しいヤドカリ、通称「ヤドギン」を発見
- 1993年11月10日
- 第196潜航、この年最後の潜航。通信インバーターブラックアウトは復旧していたが、潜航を終え海面浮上後全ての電源が入らなくなり完全ダウン。最後の潜航終了まで頑張った「しんかい6500」に感動!
- 1993年
- 総合情報表示装置をバブルカセット(磁気メモリで記録)からノートパソコンに交換
3月に5回の試験潜航を実施した後、5月から8月まで建造中の10,000m級無人探査機「かいこう」の搭載工事及び公式試運転で「かいこう」の支援母船を兼ねる「よこすか」が使われていたため、調査潜航は9月から11月までの29回となった。日本周辺では10回の調査潜航を伊豆・小笠原海域、四国海盆で実施、海外では19回の調査潜航を前年に引き続きマリアナトラフ、パラオ海溝、ヤップ海溝及びほぼ赤道直下のアユトラフ等で主に米国人研究者との共同で調査潜航を実施した。マリアナ海域では熱水噴出域だけではなく、泥火山と呼ばれる海底にマントルからの蛇紋岩が噴き出した珍しい海山での調査潜航を行い、研究者は新しい知見をもたらしたとのこと。この年の「しんかい6500」は通信インバーターのトラブルが続き、一時は調査潜航の続行が危ぶまれたが、何とか持ちこたえ、この年最後となる第196潜航終了後、全ての電源が喪失した状態で年次検査工事を迎えた。

1993年の運航チーム
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