- 1997年6月3日
- 第372潜航、三陸沖日本海溝にて多毛類生物(ゴカイ)を発見
- 1997年7月~9月
- 東太平洋海膨調査にて長期観測装置の設置、回収を行った
シャトルエレベーターによる機材の設置回収を初めて実施 - 1997年10月18日
- 南海トラフで通算400回潜航達成
- 1997年11月
- 南西諸島においてVENUS計画を実施
3月に5回の試験潜航を実施した後、5月から6月に行われた伊豆・小笠原、日本海溝にて11回の潜航調査を実施した。日本海溝の調査では水深6,360mの海底にて多毛類生物が生息していることを発見。7月から9月には1994年の潜航調査(MODE’94)にて発見された東太平洋海膨の熱水噴出域を再訪して24回の潜航調査を実施した。この航海では海底に多数の長期観測装置の設置、回収が実施された。また、調査機材の大型化に伴い潜水船に搭載出来ない観測装置を海底まで運搬、回収するための機材としてシャトルエレベーターが初めて使用された。このシャトルエレベーターは調査最終日に海況不良のため回収作業が行えず海底に設置したままとなったが、翌年に同海域で調査を行った米国の有人潜水調査船「アルビン」により回収された。また、航海中に寄港した南米チリのバルパライソ港では着岸中に超大型低気圧の来襲があり、上陸していた乗船者を港に一時、置き去りにして緊急出港する事態となった。
10月には南海トラフで6回の潜航調査を実施し、通算400回潜航を達成した。11月には南西諸島海域にて使用されなくなった民間の通信用海底ケーブルを学術研究用に再利用する目的(VENUS計画)で1回の潜航調査を実施した。

1997年の運航チーム
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