地球発見 まだまだ知らない「ちきゅう」がある。

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 今回の研究航海のもうひとつの目的は、新たにライザーレス掘削で海底下約1,000m の掘削孔を掘り、そこに長期孔内観測装置を設置するというものだった。掘削地点は、100 年から150 年の間隔でマグニチュード8 クラスの巨大地震を引き起こしている紀伊半島沖の熊野灘に位置する東南海地震震源域の海溝側の端にあたるC0002地点(水深1,937.5m)。この地点は、将来、超深度ライザー掘削の実施も予定されている。ここに、広帯域地震計やひずみ計、傾斜計、温度計、間隙水圧計、強震計など、恒久型の孔内観測装置を設置し、地震断層やその周辺の地殻の挙動を高感度・高精度に観測・監視しようというわけだ。さらに、今回設置される長期孔内観測装置は、現在この海域に展開されている地震・津波観測監視ネットワーク(DONET)にも接続されることが計画されている。

第332 次研究航海では、C0002 地点の海底下約1,000mの掘削孔に、長期孔内観測装置を設置した。

第332次研究航海では、C0002地点の海底下約1,000mの堀削孔に、長期孔内観測装置を設置した。