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Twitterで研究者と一緒に「#鬼界カルデラ」を追いかけよう!

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【研究航海の目的】

JAMSTECと神戸大学らの研究チームは深海調査研究船「かいれい」に乗り込んで9月24日 (木)から鹿児島県の沖合にある鬼界カルデラ周辺海域へ火山活動の履歴と現在の活動状況を知るための 調査へ出港します!
この航海の様子や調査に参加する研究者の洋上での活動を随時、10月9日 (金)の航海終了まで Twitterでお知らせしていく予定です。
ぜひ、「#鬼界カルデラ」をTwitterで研究者と一緒に追いかけてみてくださいね!

【鬼界カルデラとは?】

カルデラ、という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。火山活動によって形成された窪 地を含む地形のことですね。例えば、阿蘇カルデラ、と言えば皆さん一度は耳にしたこともある でしょうか。そんな阿蘇カルデラや、今回のターゲットとなる「鬼界カルデラ」などの“陥没カル デラ”は、マグマ噴出を伴う大規模な噴火によって一部が陥没して形成された地形だと考えられています。
鬼界カルデラは薩摩硫黄島と竹島を除くとほとんどが水没していますが、東西約20km、南北約18kmにもなる、“陥没カルデラ”の中でも大型なカルデラです。日本で最も直近(…と言っても7300 年前ですが)に大規模な噴火を起こしたと言われており、現在まで、大・小規模の噴火を繰り返 してきました。
今でもこの鬼界カルデラを形成する薩摩硫黄島の硫黄岳などは日本を代表する活火山の一つなの ですが、その大部分が海の中にある鬼界カルデラは、その火山活動の実態について、未だ分から ないことも多いのが現状なのです。

【航海の概要】

期間 2020年9月24日 (木)鹿児島港出港~10月9日 (金) 那覇港入港(予定)
目的 7300年前の巨大噴火をはじめとして大・小規模の噴火を現在まで繰り返してきた鬼界海 底カルデラにおける火山活動履歴と現在の活動状況を明らかにするための調査を実施します。
調査海域 南西諸島・鬼界カルデラ周辺海域
図

【調査手法】

海底カルデラ火山の活動状況を把握するため、短周期海底地震計(SPOBS)、広帯域海底地震計 (BBOBS)を設置して地震や微動を収録し、地震観測を実施。また海底電位差磁力計(OBEM) を 設置し、電磁場の変動を観測します。またこれらの地球物理学的観測に加え、マグマの成因や海 底噴火のメカニズムを明らかにするためにドレッジを用いて岩石採取を行うほか、過去に発生し た大規模海底火砕流による堆積物の分布やその層の厚さを調べ、噴火活動の規模を推定するために、ピストンコアによる採泥を実施する計画です。

講演会動画「もっと知ろう、おもしろ海の火山学」
「鬼界カルデラってなに?」羽生毅主任研究員

 

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深海調査研究船「かいれい」