 |
CDEX ニュースレター 地球発見 - CHIKYU HAKKEN - 第3号 |
「特集 下北半島沖で試験運用を開始」
2001年4月に建造を開始した地球深部探査船「ちきゅう」が、2005年夏に完成した。全長210m、総トン数57,087トン、船体の中央にそびえ立つデリック(掘削やぐら)の高さは海面から121mという世界最大の科学掘削船の誕生だ。
「ちきゅう」が誇るのは、その大きさだけではない。水深2,500m(将来的には水深4,000m)の海底から7,000mの掘削を実現するため、「ちきゅう」は科学掘削船としては世界初のライザー掘削システムをはじめ、船体をつねに所定の位置・方位に保持する自動船位保持システム(Dynamic PositioningSystem:DPS)など、高度な科学技術を集積した掘削システムを備えている。さらに、船上には最新の分析機器を数多く搭載する4層の充実した研究スペースを設置するなど、世界最高の科学掘削船と呼ぶにふさわしい能力を持っている。
完成した「ちきゅう」は、2005年8月上旬に長崎の造船所を出港し、長崎沖・駿河湾・房総沖で基本操作試験・操船訓練などを実施したほか、9月には各地で一般公開を行った。そして、10月からは、2年後の国際運用に向けて本格的な試験運用を開始した。今回は、青森県・下北半島東方沖で実施した2005年度の最初の試験運用の様子を紹介する。(つづく)
|
【2006年3月発行】
- スペシャルトピック:「下北半島沖で試験運用を開始」
- グラフィックガイド:「ドローワークス 世界最大1,250トンの吊り下げ能力」
- EARTH DISCOVERY:「船上で詳細に分析・研究されるコア試料」
- FACE:「科学データマネジメントシステム「J-CORES」の開発」
- CDEX DECK:「科学館で紹介される「ちきゅう」と深海掘削」
- FOR THE FUTURE:「地球の過去・現在を知り未来を選択する知恵を獲得する」
|