日本は、その周辺を数千m以上の海溝域に囲まれた特異な海洋環境にあり、EEZの面積も世界第6位と広大です。そのような深海域を含んだ広範囲にわたる海洋の探査、観測を行うことは、海洋環境の把握や保全、地震・防災、生命地球科学、地質学などの科学的研究のために不可欠です。これまで、JAMSTECの運用する探査機や研究フリートが、そうした深海探査、海洋観測を牽引してきましたが、今後は、より高度で高効率な探査・観測能力が求められると考えられます。
技術研究開発部門では、高精度化、無人化・省力化、効率化、小型化等に係る工学的な基礎研究や要素技術開発を推進し、システムズエンジニアリングに基づく開発を行って、理学研究のみならず、MDAや経済安全保障にも寄与する新たな深海探査・海洋観測システムの確立を目指して研究開発を進めます。